落日のロボット大国

2020-07-09 08:08

かつて日本は「ロボット大国」だと考えられていた。私もなんとなくそう思っていた。

今もそうかもしれない。産業ロボットの分野では。しかし私は素人だから「ロボット」と聞いて思い出すのはHONDAのASIMOとかだった。

考えてみればそれからもう十年以上たっているのだな。(歳をとると時間が経つのが早い)そして今日本ではこうした光景を見ることができる。

ロボット応援

無観客のプロ野球球場で、ソフトバンク-投資会社-が傘下の2種類のロボットを使って応援をしている。

それ自体はまあいいとしよう。ここで二つの点に気が付く。

その1:そもそもここで応援しているロボットは日本製ではない。ロボット大国日本は。。。まあ産業ロボットに集中しているのだろう。

その2:バク転とか派手な動きで知られるボストン・ダイナミクスのロボットだが、この檜舞台において2台が行動停止している。そしてこの短い踊りの時間にどんどん行動停止ロボットが増えていき、私がみたところでは最後は6台が地面にへばりついている。しかも大きな動きや作業を行なっているわけではない。

普段は「うまくいったでもビデオ」しか公開されないが、こうした実情を見るとあのロボットたちが実用化されない理由がわかる気がする。

ロボットが日常生活に入る日は遠い。そして仮にそうした日がくるとしてもおそらくそれは日本製のロボットではない。


オンライン飲み会万歳!

2020-04-26 16:25

というわけで、ロックダウンである。会社に行くといろいろ問題が起こる。ステイ・アット・ホームが世界共通のキーワード。
しかし業務は推進せねばならない。新しいプロジェクトが始まれば顔合わせと懇親のため飲み会が行われなければならない。どうするか。そこで発明されたのが「オンライン飲み会」。

私は低機能社会不適合者だから、会社の飲み会には極力参加しない。頭が悪いので、大抵の会社の飲み会の会話についていけない。おまけにたった一食に普段想像もしないような金額を徴収されるし、普段の就寝時間を大幅に超過して起きていなければならない。しかしそうはいっても清く正しい会社の一員である。子供のような理屈をこねてばかりはいられない。
というわけで憂鬱な気分で飲み会に顔をだす。予想通り話が全く理解できない。ああ、なぜ私の頭はこうもポンコツなのか。そんなことを考えているとビール1杯で悪酔する。しかし場の雰囲気を壊してはならない。笑顔を作り、ひたすら相槌をうつ。早く時間がすぎないかと願いながら。ようやくその時が訪れ家に帰ることが許される。崩れ落ちそうになる体をささえ帰宅するが、眠気は訪れない。翌日睡眠不足のまま出社すると会費を徴収され、乏しい財布の中身がすっからかんになる。

さて

コロナウィルスが世界にもたらしたのは「変化」である。それを悪いと考えるか良いと考えるかは人が行うこと。そして私にとってこの
「コロナウィルスによるリアル飲み会からオンライン飲み会への移行」
は神の福音とも思える。以下メリットを列挙しよう。

1. 安い

オンライン飲み会の飲食物は自分で用意する。つまり何かを飲んでいなければならないが、なんでもいいのだ。というわけで先日はダイエットペプシの1リットルボトルを買い込んだ。ドラッグストアで買えば138円。おまけにカロリー0。これをちびちび飲んでいればいいのだ。総額138円の飲み会。ああ(感嘆)

2. 気楽

オンライン飲み会ではどうやら自分のビデオをオンにすることが義務付けられているようである。先日最初はビデオを隠していたが、周りからの無言の圧力を感じ、ビデオをオンにした。
さて、今私が使っているのは去年購入した中古のMac Book 12 inchである。私に購入できるのはそれだけだ。CPUはとても非力であり、Zoomのバーチャル背景を使おうとすると

「このCPUでバーチャル背景を使うなら、グリーンスクリーンをオンにしろ」

と言われる。もちろんグリーンの幕など持っていないがとりあえずそのオプションをオンにする。すると画面はこうなる。

zoom背景

ちなみに使っているのはエヴァンゲリオンのSOUND ONLYというイメージ。それがどういう具合か知らないが絶妙に私の顔を隠してくれる。しかし存在していることは主張できる。つまり「飲み会にちゃんと参加してます!」というエビデンスを作り出すことができる。
こんな画像であるからどんな表情をしていようが、相手にはわからない。愛想笑いを浮かべることも、相槌を打つことも必要ない。私はキリスト教に興味はあるが、信仰するつもりはさらさらない。しかしこう考えてくると思わず

ハレルヤ!

と叫びたくなるのだ。


3.時間を有効に使える

私のPCの横には10インチの小型TVがある。これで今放映されているTV番組を映し出してもよし、録画しておいた番組を見返しても良い。
前述したように私の顔は隠されているから、視線が本来あるべき位置より30cm横にずれていることなど誰にもわからない。
つまりいつもなら

「あーなんで俺の頭はこうポンコツなのか。早く時間がたたないか。この場から立ち去りたい」

とだけ考えている時間を、有効に使うことができる(これはオンライン会議でも同様である)先日の飲み会では、刑事コロンボを堪能した。音を消して字幕にしてあるが、これで十分。

まとめよう。コロナウィルスが来る前は

社会的義務を果たすために
理解できない会話を長時間にわたって聞かされ
それに「楽しいっす!すごい話っす!」というリアクションを作り
食べたなくもないカロリー過剰の料理、酒を摂取し
悲しいほど多額の参加料を徴収される

という体験だったのが

好きな映像を思う存分堪能し
自分が好きな表情をし好きな態度を取り
好きな飲食物を摂取し
自分が払いたいと思う金額だけを払い
社会的義務を果たすことができる

体験に変化したのだ。
これこそ飲み会を「人間中心」でデザインしなおしたイノベーション。私の出費が減るということは、飲食店の収入が減るということであり、それに対して心苦しい気持ちはあるものの、宴会が終わった後の心身のダメージの少なさ、翌朝の爽快さはもうなんと言ったらいいのか、喜びと感謝の気持ちが湧き上がってくるのを抑えることができないのだ。



退職理由

2020-04-02 08:13

半年少し前に転職した。何度か退職理由を聞かれた。驚いたことにその度ことに自分が言うことが変わる。

転職は何度しても大きな決断であり、そこに至るにはあれこれ複雑な理由がある。そもそも理由は一つではないし、そのうちどれが支配的な理由かは自分にもわからない。人間は「なぜそうしたのか」とう理由に対して、嘘をつくことでも悪名高い。

会社からも何度か聞かれた。上司と人事である。しかしちょっと考えて欲しいのだ。よっぽど前向きない理由でない限り、退職願いを出すということはその会社に愛想を尽かしているということであり、愛想を尽かした相手に正直な気持ちを時間をかけて伝えようとする人がいるだろうか。

そもそも会社も上司もこちらの理由を真面目に聞こうなどとしていない。というか本当に相手の言葉を聞こうとしている人など滅多にいない。人間は自分がしゃべりたいことを口に出すのに忙しくて、相手の話などに興味を持っていない。

だから会社には「通りがいいだろう」理由を適当に述べる。お互い友好的に別れましょう。しかし自分でも驚くのは、友達に対してであっても、その度に言うことが変わることだ。なぜそそうするのか自分でもわからない。

私は無駄に記憶力が良い。過去のことを無駄に覚えている。そして数十年たってから「あれはああいう意味だったんだ」と思い当たることが多々ある。そして自分がその場で述べた「理由」が全く的外れなことがほとんどだったことにも気がついている。

ちなみに

求職してお断りをもらう時の「理由」は聞くだけ無駄である、と経験でわかっている。断られたということは、(どんな理由がならんでいようと)合わない、それだけのことだ。聞いたところで何も返ってこない。

なんでこんなことをいきなり書き出したかというと


「残念ですが…
   お断りの連絡が参りました。」
 

婚活男子
「バカな!そんなはずはない!
 話もすごく盛り上がったし、
 彼女だって楽しそうだった!
 
 俺は、なぜ断られた!?
 
 頼む、教えてくれ!
 本当の事を知りたいんだ!!」

 

「今まで、よく頑張った…。
    お前に教えられることは、
    もう何もない」
 
婚活男子
「いや突然バトル漫画の師匠にならないで!なんで!?なんでダメだったの!?頼むから本当のことを言ってくれよーーーーッ!!」
 


「だが断る」

引用元:本当のお断り理由は、あなたには言えない | 結婚物語。ブログ

婚活も同じなんではないかと想像するからなのだが。



Teamsという悪夢

2020-04-01 08:04

職場のチャットツールがTeamsからSlackに変わった。ようやく文明国に来たような気がした。

それくらMicrosoftが無料でくばりまくっているTeamsというのは悪夢ような製品だった。導入される理由はわかる。Office365(日本では税金のようなものだ)に無料でついてくる。そしてなんでもできる。ファイルの共有、ビデオ会議、wiki,チャットなんでもござれである。だから自分では仕事をしない管理部門がこれの導入を推奨するのはとてもよくわかる。

しかし

一昔前、MicrosoftがモバイルOSでAppleとGoogleに挑もうとしたことがあった。Windows mobileだかなんだかそういうOSがリリースされた。見た目はよかった。しかしあるメディアでのレビューが忘れられない。

Death by thousands cuts

Windows Mobileを使ったことはなかったが、きっとTeamsのような感じではなかったかと思う。なんでもできる。しかしどの機能も使い物にならない。ビデオ会議ができる。しかし一度やれば誰もが2度と使おうと言わない。金を払ってでもZoomを使う。動きがもっさりしており、どこに自分が読むべきメッセージがあるのかわからない。気楽な発言が取り柄のはずのチャットツールだが、「気楽な発言」というのが冗談のように思える。ファイル共有は可能だ。しかし少したってからアクセスしようとすると表示までにすごい時間がかかる。

そしていかにもMicrosoftらしいと思うのはこのコメント

つまり、より個人向けのTeamsが2020年後半にリリースされるというだけで、Skypeは当面の間、マイクロソフトとしてメインの一般ユーザー向けチャットサービスであり続ける。実際、現在毎日約4000万人がSkypeを使っている。その背景には、新型コロナウイルスのパンデミックもある。Skype間の通話時間は、220%ほど増加していると同社は見ている。
引用元:Techcrunch

誰もが忘れているかもしれないが、一昔前にビデオ会議ツールといえばSkypeだった。Teamsでもビデオ会議ができる。Skypeでもできる。Microsoftは両方ともがんばる。両方ともZoomにはるかに及ばない。

こういう「名目上はなんでもできるが、実際は使い物にならない」製品はMicrosoftのお家芸である。

今はTeamsという悪夢から解放されたことを喜ぼう。


日本の就職活動

2020-03-31 08:43

シューカツというらしい。私はやったことがない。一度面接に行っただけだ。

さていきなり引用である。

Nancy Wang has been a hiring manager at both Google and Amazon, two companies that get their pick of the best and brightest candidates in tech.
She says the most desirable candidates — and the ones who ultimately make the cut — are naturally curious people who like solving problems and can learn as they go.
Wang has also figured out how to quickly identify candidates who probably won't work out: They're know-it-alls who can't admit when they're wrong and what they don't know.

引用元:A hiring manager for Google and Amazon says she's wary of this trait - Business Insider

GoogleとAmazonで採用担当をやった人の意見。望ましい候補者は、好奇心に溢れ問題解決が好きで、その過程において学べる人だ、と。

逆にダメな人は、「なんでも知ってます」という態度で、自分の過ち、自分の無知を認められない人だという。

こういう記事には注意しなければならない。そもそもGoogleとAmazonに応募して書類を通っている時点で優秀な人間なのである。そこを忘れはならない。

しかし

思うのだ。「なんでも知ってます」という態度でハキハキと意味不明のことをしゃべりまくる人間がたくさんいる会社と昔つきあったことがある。間違いを指摘しても簡単に認めず、さらにだらだら喋りまくる。そんな人間で満ち溢れている会社と。

この記事を読んで思う。あれは日本の就職活動の過ちではなかろうか。そういう人間ばかりということは、その企業がそうした人間ばかり採用しているということである。そして「技術的なことは知りませんけど、人を評価するプロです」の人事部の人間が評価すれば、そういう人間に高得点を与えるのではないか。元気がよく、自分の意見を明確に主張できるからだ。言っている内容は90%デタラメだけどね。


日本にある軍隊

2020-03-24 07:34

多くの人が忘れていることだが、日本には軍隊がない。あるのは自衛隊だ。しかし「軍」はある。読売巨人軍である。いい加減名前を変えればいと思うのだが、それをやらないのが昭和の野球らしくてよろしい。

でもってこのニュースを見ると、「やはり日本の野球は昭和で止まっているなあ」と思う。

巨人2軍がプロアマ交流戦で早大に6―9で敗れた。阿部慎之助2軍監督(41)は試合後、選手に「罰走」を科し一層の奮起を促した。
(中略)

 今季の2軍スローガンは「考動(こうどう)~苦しい方を選べ 迷ったらやれ~」。その言葉通り、試合後はベンチ入り全選手がポール間走の往復を開始。プロに勝って明るい表情の早大ナインらとは対照的に、夕日に向かい汗だくで励まし合いながら必死で走った。

 10本をこなした後、この日登板した投手陣は4~5本を追加。

引用元:【巨人】2軍が早大に黒星…阿部監督、全選手に罰走「向こうは勉強もしながら…」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

いや、すばらしい。実に昭和だ。日本のプロ野球は見世物であり、競技ではないのだから、負けるのが当たり前。しかしそれが現実になると

「走れ!」

ということになる。

こういう文化を尊重する人もいると思うし、こうう世界が残っているのは悪いことではないと思う。野球場に行って歌を歌のは、私の理解の外にあるが、自分が理解できないものを否定するのは野蛮人のすることだ。


教科書の1ページ

2020-03-23 07:50

この話題いついて書くことは、全て死亡フラグになりうる、と自覚はあるのだが。

このグラフをみよう。

詩子

横軸は経過時間。縦軸は患者数である(対数)不思議なことにこのスケールで見ると、ほとんどの西側諸国は同じような増加傾向を辿っている。例外が香港とシンガポール。そしてよくわからないのが我が国である。

よくわからない、と書いたのには二重の意味がある。まず患者数だから検査の数に依存する。それが少ないのではないか、と熱心に騒ぐ人がいる。それゆえではないかという説。そしてどっちつかずである、という点においてよくわからない。

中国の公式発表はあまり当てにならない。だから無視するのはいいのだろう。しかし欧米でのこの急速な広まり方さらに死者の増加数はどうして起きているのか。それが今はわからない。いろいろな要因を指摘する人はいるが、それで全体が説明できるのかどうかもわからない。

リーマンショックの時に何が起きていたかを解析するには数年の年月が必要だったと聞く。おそらく今何が起こっているのかを本当に説明できるのは数年後ではないか。そしていつものことながら、私たちは何が正解かわからない状態で前に進まなくてはならない。



The Best and the brightest

2020-03-19 07:50

NTT Docomoは日本を代表する企業である。おそらく学生の人気も高く、そこで働く権利を得るのは大変だと思う。ではそうした難関をくぐり抜けたエリート社員たちが何をするか?

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、2020年5月以降、「Magic Leap 1(マジックリープワン)」を日本で初めて発売いたします。業務効率化や新たなコンテンツサービスの開発、法人企業向けソリューション開発など、さまざまな分野でMR技術の活用をお考えの法人のお客さまや、個人のお客さまを含むXRコンテンツクリエイター向けに、ドコモオンラインショップおよび全国のドコモ法人営業部門で販売いたします。

引用元:報道発表資料 : 「Magic Leap 1」を発売 | お知らせ | NTTドコモ

少し前にDocomoの展示会でやたらとこのMagic Leapが使われていた。使ってみた感想は「Magic Leapを使った」以外ではあり得ない。つまり全然おもしろくないのだ。ARヘッドセットのMicrosoft Holo Lenseとも共通するが画面が見える範囲が狭く、とても

「をを、現実がこんな風に変わった」

とは見えない。

「うん。なんだか前のほうに画像が見えるね」

としかならないのだ。

いや、まあそれはいろいろ評価もあるだろう。問題は数日前に流れたこのニュース。

AR(拡張現実)ヘッドセットメーカーのMagic Leap(マジック・リープ)は、物理法則と格闘し商品の展開に失敗した。そしていま、 身売り先を探しているが、Bloomberg(ブルームバーグ)のEd Hammond(エド・ハモンド)氏の記事によると、Facebook(フェイスブック)そしてJohnson&Johnson(ジョンソン&ジョンソン)との話し合いは実を結ばなかった。
引用元:Techcrunch

誰も買い手がない状況の企業が作り出した製品の販売を高らかに宣言する。もうなんて言ったらいいのか。

Docomoにキラ星のごとく存在するThe Best and The Brightestの人たちはなぜこんなことができるのだろう。多分彼らと彼女たちの中では完璧な「説明」ができているのだろう。しかしこれはベトナム戦争と同じく愚行でしかない。まあ(多分)誰も死なないからいいか。


自由と責任

2020-03-17 05:41

我が国では「自由」という言葉がともすれば「無責任」とペアで語られることが多いように思う。報道の自由とか表現の自由という言葉が使われる時「だから俺は何をやってもいいんだ!」という言葉が言外に存在している。

メルカリやヤフオクが高額なマスクの転売を禁止するまで随分時間がかかった。それにくらべこの反応はどうだろう。

Apple(アップル)は米国時間3月14日、新型コロナウイルス(COVID-1)関連のセーフガードをApp Storeに追加した。同社は開発者コミュニティ向けの投稿の中で、世界中でほぼあらゆる生活に影響を与え始めている世界的な流行病に焦点を当てたアプリの、申請審査に関する措置を設けると説明している。 「このような要望に応えるために、我々はデータソースが信頼できることを保証するべくアプリを重点的に評価しており、これらのアプリを提供している開発者が、政府機関やヘルスケアに焦点を当てたNGO、企業、医療機関や教育機関などの認定された団体からのものであることを確認している」と同社は説明している。「新型コロナウイルス関連アプリを提出できるのは、これらの認知された団体の開発者のみである」。
引用:Teckcrunch

こうした措置は短期的には企業にとって収益の点でマイナスだ。審査に工数がかかるし、Fakeだろうとなんだろうとアプリの売り上げが落ちる。しかしAppleはそれをさっさと決断した。

私はApple原理主義者であるから目は曇っている。しかしこうした側面はもっと注目されていいのではないかと思う。


みんなコロナのせいだ

2020-03-12 07:28

ちょっとネタにするには影響が深刻すぎる-直接の被害ではなく、間接的なものが-気がするがしかしおそらく真実の一旦を語っているのではなかろうか。

楽天が「送料無料」をめぐってあれこれ摩擦を引き起こしていた。過去形で書くのは一応それが引き下げられたらしいから。

「新型コロナウイルスの問題が急に出てきて、店舗の生の声を聞いた結果、それでも(送料無料化の一律導入を)やるのはおかしいという判断に至った」――。楽天の野原彰人氏(執行役員 コマースカンパニーCOO)は、3月6日に開いた記者会見でこう説明した。

引用元:“送料の一律無料化”延期の楽天、方針転換の理由はあくまで「コロナ」 緊急停止命令の影響は明言せず - ITmedia NEWS

なぜ三木谷氏が公正取引委員会を敵に回してまで送料無料に固執したのかは彼にしかわからない。いずれにせよどっかで撤回するしかなかったと思うのだが、ここにコロナウィルスがやってきた。そうだ、コロナのせいだ。みんなコロナが悪いんだ。

次の4半期の業績報告を考えると頭が痛い経営者は世の中に多かろう。もちろんコロナの影響もあるが、仮にコロナがなくても「なんて言い訳しよう」と憂鬱な気分になっていた人も少なからず存在していたはずである。災厄ではあっても利用できることは利用しなければならない。次の四半期決算の説明で何度コロナという名前が使われるのだろう。ああ、コロナさえなければ我が社は最高の収益を報告できるはずだったのに。きっとどう考えても「お前ちがうやろ」という会社もそういう報告をするはずである。私はそういう芸を密かに楽しみにしている。