科学の力

2019-02-19 07:03

科学とはなんだろう、という難しい定義はどうでもよろしい。客観的と思われる事実を記述することによって積み重ねが可能となった。一つの世代が活躍できる年月を超えて、知識が積み重ねられていく。

それがなくても、年月はすぎる。しかし進歩がない。

英イースト・ミッドランズにある洞窟「クレスウェル・クラッグス」の壁に数百もの「魔よけ」が刻まれていることがわかった。専門家からは、見つかった魔よけの数は英国でも最多との見方が出ている。
魔よけがあることが判明したのは昨年10月。それ以来、調査が進められていた。
いつごろ作られたものなのかは不明だが、一部の魔よけについては、1550~1750年ごろに建設された家屋で発見されている。

引用元:CNN.co.jp : 洞窟内で数百の「魔よけ」発見、数・種類ともに過去最多か 英

一番古かったとしても、信長が死んだのがイチゴパンツ:1582だからその時代である。そう遠い昔ではない。人を殺す技術は鉄砲とともに進歩したが、当時病を避けよとすれば魔除けを彫るしかなかった。そういえば秀吉の息子が病気になったとき、坊主が祈りを捧げていたな。

今の所という強固な条件つきだが、科学の進歩はこうしたまじないをある程度不要にしてくれた。子供が病気になったら壁に魔除けをほるよりお医者さんに見てもらう。こういうことができるのは実にありがたいことだ。


観察するのだ

2019-02-18 06:54

聖書というのは学べば学ぶほど面白い。支離滅裂で嫉妬と虐殺とわけのわからない記述の塊なのだが、キリスト教の人はそこに意味を見出そうとし、実際に意味を見出してしまいそれだけではあきたらず人にまで説教を始める。

聖絶という言葉がある。要するにヤハウェの意に染まない人間は皆殺しにするのであり、聖書には何度も出て来る。ではこれをどう現代風に擁護すればいいのか。

申命記7章1、2節で、イスラエルがカナンの地の七つの異邦の民を聖絶するとあるのは、イスラエルとカナンの民の民族同士の争いについて語っているのではなく、罪の目盛を満たしてしまったカナンの民を、神が御自身の聖さのゆえに滅ぼすことを示しているものです。

引用元:これって何が論点?! 第16回 「聖絶」と戦争は違うの? | 月刊いのちのことば

ふーん。でもって結局イスラエルの人間がカナンの人間をヤハウェの言葉を聴いたと称して皆殺しにするんだよねえ。カナンの人間というだけで子供も赤ん坊も皆殺し。でもってそれは神の尊さの故正当化される、と。

きっとキリスト教の人もどっかで「聖書ってなんとかならないですかねえ」と考えたに違いない。しかしその時はもう遅い。権威が確立したものを動かすわけにはいかない。かくして聖書を掲げるしかなくなった。

キリスト教の人の「言い訳術」にはおそらく見習うべき点があると思う。私のような浅学の人間には尻尾を掴ませないだけの言い訳術を数百年にわたって発達させてきたはずなのだ。引退したらそういう本でも書くかな。


感情詐欺

2019-02-15 07:09

歳を重ねるにつれて、人間は感情の動物であるという言説が真実のように感じられる。理屈のほとんどは後付けなのだ。

でもって

その感情を理不尽に揺さぶるのが恋愛というものらしい。

連邦取引委員会(Federal Trade Commission, FTC)が発表したデータによると、昨年同機関に報告された消費者詐欺の中で被害総額がいちばん大きいのは恋愛詐欺であり、しかも問題は悪化している。恋愛詐欺の犯人たちはデートサイトやデートアプリ、またはソーシャルメディアでターゲットをねらい、多くの場合偽のプロフィールと泣かせるような話(お涙ちょうだい話)を使って被害者を信用させ、巨額のお金を送らせる。
引用元:Techcrunch

愛はいろんな場面で理性を超える。そりゃ美しいお話にもできるだろうけど、詐欺の格好の対象でもある。しかしこの話は米国のものらしいが、わが国ではあまり聞かないね。話題になってないだけかな?

我が国にもデート商法とかラッセンの絵を買わせたりいろいろあるらしいがそこにもIT技術による革新が起こるのだろうか。


Deep Tech

2019-02-14 06:58

ディープテックという言葉がある。

DVDも含めたこれらの規格や製品は、現在スタートアップと呼ばれているような小さな企業からではなく、筆者が所属していたような大企業の研究所やプロジェクトから生まれている。

引用元:かつてディープテック大国だった日本 | 世界の新潮流「ディープテック」とは何か|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

オープンなコラボレーションで万事解決的な視野の狭い人たちに悩まされている今日この頃。というか言っても無駄だな。

昨日我が家にルンバが来た。何も喋らないが家を掃除してくれるらしい。(まだ試していない)それで十分だ。プログラムに従って発声したり、天気を読み上げてくれなくていい。

ルンバはアメリカの会社が設計し、おそらくは中国で作られている。なぜこうなってしまったのだろう。かつてディープテック大国だった日本はなぜこうなってしまったのだろう。

それに対してろくな答えを聞いたことがない。だから自分で考えるしかないのかもしれない。


昨日の補足

2019-02-13 06:59

視野の狭い若者の言葉

渋谷系IT企業でエンジニアとして働くと「終身雇用は完全に崩壊し、アメリカっぽい働き方になりつつある」と強く感じますね。

引用元:進撃する人@現役エンジニアさんのツイート


より経験を積んだ人の言葉

アメリカ合衆国では、州ごとに、また業種ごとに、歴史的背景や法規制の内容がかなり違うので「引き継ぎ」もまた、州により業種によって、かなり違うようです。

私がアメリカ国内で勤務したことのある業種は、すべて、カリフォルニア州内の非日系ハイテク企業で、ほかの業種に関しては現場体験がまったくありません。ですので、カリフォルニア州内のハイテク業界についてだけ説明します。

引用元:アメリカでは仕事をいきなりクビになることがあると聞きますが、そのクビになった人が持っていた仕事はきちんと他の人に引き継がれるのでしょうか? - Quora

何度も心に留めようと思い、そのたびに忘れる言葉だが

"Generalization is always wrong":一般化は常に間違っている

この言葉自体一般化しているようにも思うが気にしない。そもそも「アメリカ」なんていう一枚岩の国は存在しないのだ。



多様性

2019-02-12 06:54

いろいろな会社や職業の話を聞いて思うのは「多様性」。本当にいろいろな仕事があり、いろいろな働き方がある。若者はこう考えがちだ。

渋谷系IT企業でエンジニアとして働くと「終身雇用は完全に崩壊し、アメリカっぽい働き方になりつつある」と強く感じますね。

引用元:進撃する人@現役エンジニアさんのツイート

年寄りはふっと笑う。そういう世界もある。そうでない世界もある。終身雇用を前提として、長年かけて教育し経営幹部を見出す会社もある。そうでなければできない仕事がある。このまえ娘の授業参観でみた植林なんて、自分が植えた木は自分が行きている間に収穫することができない。鬼速でPDCAサイクルを回すのは結構だが、それができない職種もあることを忘れるのは微笑ましいことだ。

私も含めてほとんどの人は自分のまわりだけみてそれが世界だと思い込む。

「完全に崩壊」

いい言葉ですね。あなたの周りの世界ではそんな概念は最初から存在しなかったのだけどね。


Appleが内製するもの

2019-02-08 07:41

AppleがiPhoneのCPUを自前で作る、ときいたときには「変なことをするなあ」と思った。今にしてみればそれは正解だった。QualcomとAppleは今闘争を繰り広げている。スマートフォンにかかせないモデム-通信のかなめの部品-はQualcommが一番いいものを作っている。

AppleはそれゆえIntelのモデムに頼らざるを得ない。そしてこのニュース。

ロイターが、Appleの開発に詳しい2人の情報筋から、Appleは、モデムチップ開発組織をサプライチェーン部門から自社のハードウェア技術グループに移動させたと伝えています。

Appleのハードウェアテクノロジー担当シニアヴァイスプレジデントJohny Srouji氏は、2019年1月に同社のモデム設計の取り組みを引き継ぎ、自社開発を加速する狙いがあると考えられます。

引用元:ロイター:Apple、モデムチップ開発組織をサプライチェーン部門から自社のハードウェア技術グループに移動し、自社開発を加速か? | Rumor | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)

Androidのスマホについては詳しくないが、日本製のもののCPUは概ね「スナドラ」と呼ばれるQualcom製のCPUを使っているらしい。

Appleは部品メーカーにiPhoneの命運を握られることを好まない。OLEDはその点で断腸の思いだったと思うが、そろそろ複数サプライヤーの目処が立ってきた。次のMicro LEDについては自社で準備をしている。さて、次は何を自社でつくるだろうか?

彼らがバッテリーを自社で作ろうとしないのは不思議だと何度も書いてきた。おそらく私がこんなところから想像するよりずっとあれこれ研究・検討しているんだろうな。


性能向上のジレンマ

2019-02-07 07:01

昨日興味深い記事を見つけた

ユーザーは相性のよいパートナーを見つけると、定額制サイトから退会するので会社の売上げとキャッシュフローが減る。このため、利益の最大化を目指すサイトが果たして、最も効果的なマッチング技術を追い求めているのかは、定かでない。あるいは、技術革新の優先度を下げているかもしれない。

引用元:マッチングサイトが定額制を採用するがゆえの葛藤 | HBR.ORG翻訳マネジメント記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

就職でも、パートナー探しでもいまはいろいろなサービスがある。さて仮にそこに登録して使用する際の料金を「毎月定額」にしたとしよう。

するとできるだけ長い間使ってもらった方が、サービスを提供する企業としてはもうかる。しかし使う方としては「さっさといい相手と出会えたほうがよい」ということになる。

ビジネスを理解しないエンジニアは複雑怪奇なアルゴリズムを考案し、いい相手に少しでも早く出会えるようにする。ところがそれをやられると企業の収入が下がるのだ。

となると

サービス提供側としては「生かさず殺さず」の姿勢をとりたくもなる。うーん、悪くないけどもうちょっといい相手が、といつまでも思ってもらえるのが最適ということになる。いや、面白い。

このジレンマを解消するには料金体系を変えるしない。しかし例えば「相手に声をかける際に課金」とかやると誰も声をかけなくなる。となると面倒でない月額定額ということになるんだろうな。

私は親戚の紹介で見合いしたが、私の子供はこうしたサービスで伴侶をみつけるかもしれない。その時どんな課金モデルになっているかとても興味がある。子供に相手の話はいいから、どんな様子かだけ教えてもらうことにしよう。


IT業界に巣食う山師列伝

2019-02-06 07:20

日本のIT関連業界にはメディア露出が大好きな山師がたくさんいる。頓知ドットとかテレパシーの井口尊仁氏がそうだし、この人もなかなかもののだ。

ヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」の開発に携わったことで知られるGROOVE Xの林要が、“家族型”を謳う新しいロボット「LOVOT(ラボット)」を発表した。まるで生命が宿ったかのように生き生きと動くLOVOTは、「役に立たない、でも愛着がある」というコンセプトでつくられた。ヒト型ではなく、既存のどんな生物にも似ておらず、しかも便利なわけでもないロボット──。こうした発想は、なぜ生まれたのか?

引用元:インタヴュー:LOVOTをつくった林要が考える、ロボットの「新しい宿命」|WIRED.jp

こうした発想はなぜ生まれたのか?山師だからです。というかそんな発想は何十年も前から存在しており、製品も山のようにある。時を同じくしてアメリカではそうした方向で2社のベンチャーが活動を停止した。

KuriとJiboはできることが少なかった。Kuriは確かにかわいかったが、できることといえば動き回って人間と少し交流することだけだった。Jiboは天気予報を教えたりアラームをセットしたりしてくれるが、カウンターの上から動かず、実質的には「Alexaの賢さに遠く及ばないが900ドルもするパーソナルアシスタント」となってしまっていた。

家庭用ロボットに本当に期待されていることは、「さまざまな作業をこなす器用さ」と「動作」である。それは同時に、AIアシスタントとの差異化要因でもある。

引用元:SFに登場する「お手伝いロボット」はどこに? 期待と現実の間で板挟みになる家庭用ロボット|WIRED.jp

工夫なしに突撃しても、玉砕に終わると知られていながらそこに何の工夫のなしに何度も突撃する。これは帝国陸軍の十八番だが、その伝統は我が国に脈々と受け継がれている。それをメディアが称揚するのも伝統の一部か。何が玉砕だ。そんなものただの「無益な全滅」だ。

このWiredの記事が「有料広告」ではないことに絶望を覚える。こんな記事書いて楽しいか?売れるから書くのか?


ソフトバンクの商法

2019-02-05 07:00

100億円バラマキで名を挙げたPaypayがまたなにかやるのだそうな。でもってその説明がすばらしい。

PayPay残高かYahoo!マネーで支払った場合は20%、Yahoo! JAPANカードで支払った場合は19%、Yahoo! JAPANカード以外のクレジットカードで支払った場合は10%を還元する。なお、20%還元とやたら当たるくじの1回あたりの還元額は最高1000円で、キャンペーン期間合計では20%還元が最大5万円、全額キャッシュバックは最大2万円までとなる。

引用元:「PayPay」が100億円キャンペーンを“おかわり”--2月12日から20%を還元 - CNET Japan

うん。全然わかりません。

なんで携帯電話文化をもった企業がやるとこうなっちゃうかな。ごにょごにょいってなんだかわからないうちに高額をまきあげるソフトバンク回線にはうちの奥様がひどくやられた。当時は奥様一人で月8000円も払っていたのが、今や家族4人で5000円も払っていないのだ。

なぜこんな複雑な条件になっているか?金を恵む側として普及させたいものがあるからだ。そうした都合はわかるのだが、それを露骨にユーザーに押し付けて来る態度には感銘を受けざるを得ない。ユーザにとってわかりやすいか、メリットがあるかなんて頭の片隅にもなく、「自分達の売り上げ・普及率」というKPIの数値しか頭にないんだろう。

こういうやり方でも、配られるお金に殺到する人たちはたくさんいる。どっかのZozoの社長にしてもそうだけど

「ほら、金やるぞ。みんな集まれ」

といって群がってくる人々を眺めるのは、ある人たちにとっては楽しいことなのだろうか。私はそうやって金をばらまく人間、それに群がり手を伸ばす人間をみて絶対ソフトバンク、ヤフーの商売からは距離を置くぞ、と決意する。