生産技術の革新

2015-02-27 07:12

今朝こんな文章を見つけた。

プロダクションシステムこそカギ

重要な技術革新はほぼすべて — 車両そのものではなく — プロダクションシステムで起きている。車両の進歩も多々あるが、自動車産業を動かす力という意味ではそれほど重要ではない。新しく自動車会社を興そうとしている場合もそうだ。フォード、GM、トヨタの今日の揺るぎない力の源泉はプロダクションシステムの技術革新がもたらしたものだ。もし自動車の「Next Big Thing」を知りたいのなら、新しいプロダクションシステムを探るべきだ。

引用元:プロダクションシステムこそ自動車産業を理解するカギ | maclalala2

もちろんAppleは何も言っていないが、Apple Carの噂がでてからというものいくつか興味深い発言がある。

そのなかに「そもそも自動車は利益の薄い業界だからAppleが参入するのは無理だ」というものもあったように思う。

From Henry Blodget to former GM CEO Daniel Akerson to the LA Times to Yahoo Finance people are saying this won't work because the car industry is a "low margin" business in contrast to the fat margins Apple is used to earning most of all on its workhorse iPhone.

引用元:This might be the worst argument against the Apple Car - Vox

これは例えばソニーのような企業にとっては正しい。PCもTVもスマホも競争が激しく利益を上げられない分野だ。だから分社化したり「まあ村出さないようにほどほどにやっておいてね」ラベルを貼ったりする。

でもって

Appleはその「競争が激しく利益を上げられないスマホ」で驚異的な利益を上げている。

In fact, iOS grew its profit share to a new record high of 88.7 percent in Q4 2014, while Android hit a new record-low of 11.3 percent.

引用元:Apple's iOS grabbed a record 88.7% of smartphone profits in Q4 2014, Android fell to a new low of 11.3% | VentureBeat | Mobile | by Emil Protalinski

世界中のスマホの利益の9割弱をAppleが独占しているのだ。これは無茶苦茶な数値である。

もちろんスマホはデジタル製品であり、自動車は本質的にアナログの製品だという議論もなりたつ。しかしこの「事実」を考え合わせると、GMの元CEOの発言はかなりの「勇気」をもったものであることがわかる。あるいはメルセデスCEOの発言とかね。

iPhoneという賭けが成功したからといって次の賭けが成功する保証はどこにもない。だから彼らが「ほらいったじゃないか」となる可能性が厳然として存在する。

しかし私が彼らの立場ならもう少し発言を慎重にするがなあ。末代まで、それこそ100年後までその発言が引用されるかもしれないよ。あまり名誉とはいえない形で。


不確かな未来

2015-02-26 07:05

少し前のことだがこういうTweetが話題になっていた。

今日教授から「学生は1年留年すると100万そこらの損失だと思ってるようだけど,実際は定年が1年早くなるんだから生涯年収は大体1000万ほど下がるんだよね~」という話を聞きました.加えて,「それと就活も難しくなるし,家賃諸々含めれば1500万は...」という辺りで耳をふさぎました.

引用元:Alt+F4曰く,さんはTwitterを使っています: "今日教授から「学生は1年留年すると100万そこらの損失だと思ってるようだけど,実際は定年が1年早くなるんだから生涯年収は大体1000万ほど下がるんだよね~」という話を聞きました.加えて,「それと就活も難しくなるし,家賃諸々含めれば1500万は...」という辺りで耳をふさぎました."


バカが


世間知らずの教授さんに教えてあげよう。高校時代の同期で一浪の末私と同じ大学にはいった男がいた。そいつは大学でも1年留年した。その事実を知ったとき私は彼にこう言った。

「一浪、一留でこれからどうするんだ」

私は「最短距離」で大学を卒業し就職した。それから月日は流れ私が43歳の時の高校の同期会である。その男に今何やってるんだ?と聞くと

「俺、もう一生の3回分くらい稼いだからまた大学でも行こうかと思ってるんだ」

そういった彼は今イギリスで投資ファンドのCEOになっている。現役合格、4年で卒業の私は毎月銀行口座の残高を見てため息をついている。

こういうことだ。おそらく今の学生が社会人として歩んでいく世界は、私が歩んできたものよりずっとバラエティに富んだものになる。「一年留年すると生涯賃金が」なんてのは昭和時代の戯言だ。

そう思えば、私が辿ってきた道は生涯賃金をごりごり減らすものばかりだったなあ。時々考える。最初にはいった会社に今もいたらどうなっていたのだろう、と。今頃(というか大分前から)子会社に片道で出向し、作業着を着、田んぼにかこまれた工場の中でAppleのニュースを遠雷のように聞いている。自分には他にどんな道がありえたのだろうなどと時々考えながら。

そしてそうした道の方が生涯賃金が高かったこともまず疑いはない。




遠距離恋愛支援システム拡散の恐怖

2015-02-25 07:40

いや、私は恐怖を感じる必要はないのだけどね。妻も子供もいる身だから。

最近Apple watchのビデオを見返すことが多い。そして最初見たとき

「なんだ丸くないじゃないか。厚いじゃないか」

と思ったデザインの美しさにようやく気がつきはじめている。それとともに「これが売り出されたらどんな使われ方をするだろうか」とも考えるのだ。

そして気がつく。これは遠距離恋愛支援システムが実装された姿ではないか?

未だにこのビデオを見るたび

「貴様らそこに座れ。俺が根性叩き直してやる!」

と叫びたい衝動に駆られるわけだが、それはいいとしよう。あれですよ。これが世界中にばらまかれるわけですよ。しかも常時装着しているWatchの形で。

こっちで彼女が「とんとん」とすると離れたところの彼氏のApple Watchが「とんとん」すぐ「とんとん」を返さないと

「まあ、これはどういうことかしら!」

と彼女がヒステリーを起こす。(最近ヒステリーって死語のような気が)そうした光景が世界中で起こるわけですよ。

「いや、もう忙しくてスマホ見てる暇もなかったよ」

という言い訳もできない。手首を「とんとん」する暇もなかったというの?きーっ!

今から予言しておくが、こうした状況を表す新しい言葉が必ず生まれる。それがどういうものなのか私にはわからないけど。


高級な時計という市場

2015-02-24 07:06

2014-2015ごんざれふ賞は鋭意執筆中ですので今しばらくお待ち下さい。さて、昨日見かけた記事。

Edition モデルは1万ドル以上、上限は2万ドル

今では Edition モデルは1万ドルからスタートすると考えている。もしバンドやブレスレットに対する自分の直感がが正しければ、上限は2万ドルにとどくだろう。自分は一桁も二桁も間違っていたが、そのことを Apple Watch 発表時に友人の Vincent Nguyen は見抜いていたのだ。

引用元:Apple Watch ゴールドは1万ドル以上する | maclalala2

最初いくらなんでもそれは高すぎだろうと思った。そりゃ私だって過去に一万円札100枚握りしめてIIcx買いに走ったことはあるけども。

しかしそれは私が(おそらく多くのAndroid Watchメーカーと同じように)製品を「腕に取り付けるガジェット」と見誤っていたからだった。

昨日初めてRolexなる高級時計の価格を見た。そして驚愕した。100万なんて安い安い。700万なんてのもある。こういう時計は「外貨獲得」のための手段として用いられていると聞いたことがあるが、確かにそうも使えるわな。

こういう世界があるとは昨日まで全く知らなかった。Appleはこの世界で戦えると考えているのだろうか。結果はどうあれ非常に興味深い戦いになると思う。

とはいえ依然として「商品サイクル」の問題をどうやって解決するつもりなのかがわからない。200万とったところでApple Watchの寿命はせいぜい3年だ。それでいいのだろうか?Appleはその問題をどうやって解決するつもりなのだろうか?

ただこの問題を解く方法をAppleがみつけたとしたら、おそらくいくつかの可能性を開くことになる。

つまりこうだ。世の中にはものすごい金持ちだけが所有する製品がいくつもある。そこに進出する可能性が生まれるのだ。

そのうちの一つが車だと思う。同じ日に流れたニュース。

Toyota, listed by Apple as an official CarPlay partner, has told the NY Times that it “currently has no plans” to offer the system in the USA.

引用元:Toyota further backtracks on CarPlay plans in statement to NY Times | 9to5Mac

トヨタは異常に多種類の「ネット接続カーナビシステム」を「試して」いる。それのどれもがゴミなのだが、彼らはそれでいいと思っているのだろう。だからCarPlayもとりあえず名前だけ載せておいて「まあいつか作るかもしれません」という判断先送りを続けている。

カルチエもオメガも車を作らない。しかし作ったらどうなるのか?これは面白い試みだと思う。


正直者なんかいないんだから

2015-02-23 07:00

というのは子供の理屈である。一見筋が通ったようなことをいいながらなんの判断も行動もしていない。

大人というのは「正直者などいない。ではどうするか」と決断し、行動する人のことである。なぜいきなりこんなことを言い出したかといえば、このニュース。

ユーザーやセキュリティ研究者からの指摘を受けたレノボ側は、購入者に不評だったため1月の時点でサーバ側を止めすでにSuperfishは動作していないこと、またユーザーのウェブ閲覧履歴は保存していなかった、個人を識別して追跡やターゲット広告などに使っていなっかたと釈明しています。

しかしこれは『隠しカメラとマイクは仕掛けたけれど、こちら側のモニタはもう撤去しました。覗いた映像も広告に使ったあとは消しているから信用してください』というようなもので、悪用可能な穴がなければそもそも信頼するしないを考える余地もありません。

引用元:レノボ、危険アドウェアSuperfishの自動削除ツールを公開。証明書も削除 - Engadget Japanese

こういうニュースがながれるたび「いや、どの会社だって似たようなことはやっている」という主張を見かける。そういう人はLenovoでもなんでも使えばよい。

前にも書いたことだが、結局これは「その会社が何をCoolと考えるか」という価値観の問題だと思う。ユーザのブラウザ操作に割り込み勝手に広告を出すことで収益を上げることをCoolだと思うか、思わないのか。

こうした「何をCoolと考えるか」は企業の根底に関することであり、なかなか変更が難しい。情報が少ないなか判断しろと言われたら私は韓国と中国の企業についてはより慎重になる。現に怪しげな回答を繰り返しているLINEのような企業に関しては特にそうだ。

今回の判断で唯一好感がもてるのは

しかしながら、セキュリティ面での潜在的な脆弱性については昨日まで認識しておらず、この点について深くお詫びいたします。

引用元:レノボ、危険アドウェアSuperfishの自動削除ツールを公開。証明書も削除 - Engadget Japanese

この無知を素直に認める態度。「どう考えてもそれはわざとやっているだろう」という「瑕疵」を言い張り続ける日本のベンチャーや、中国企業に比べればはるかにマシである。

とはいえ、どちらにしても怪しげなIMEや検索エンジン、チャットアプリにWindowsを使う気はさらさら起きない。どの企業にも馬鹿者はおり、それが恐ろしい結果を巻き起こすことはあり得る。しかしAppleがこうした行為をCoolと考えないことに関しては信頼してもよいと思う。


静かに/ひそやかに

2015-02-20 07:15

「なんだこれは」と思う記事に出会うとそれを某tumblerに蓄えるようにした。何かいうのもバカバカしい記事を見つけた時、そうやってゴミ箱に放り込むのがとても精神衛生上よろしい。

そうして気がついたのだが、SONYを持ち上げる「専門家」というのはずいぶんたくさんいるのだな。状況が状況だから仕方がないのかもしれないが、SONYを持ち上げようと思うと「長々とわけのわからないことを書く」ことを余儀なくされる。

今のソニーに必要なのは、新たな事業のリスクを取るために必要な、前段階の収益の安定化であり、将来に「あっと驚かせる商品」を出すためにも、中期経営方針は「あっと驚くほど驚きのない(ソニーフリーク的に)」ものであるべきと考えていたからだ。

引用元:地味さが冴えたソニーの中期経営方針:日経ビジネスオンライン

この記事はWeb上で8ページにもわたる。こんな調子で続く「ソニー賛歌」を読む必要はないがそこから「読み取れる」ものがある。つまり理由はわからないが、メディアにはソニーを持ち上げる必要性が(それがなんであれ)存在しているということだ。

たとえばAudio Visual界ではまだソニーのご威光が存在するらしい。

 静かな環境下で聴き比べれば、大半の人が瞬時にわかるレベルの違いがある。個人的には、オーディオ機器の電源ケーブルを交換した時の変化に近いものを感じた。また、他社のハイレゾプレーヤーである「AK240」でもカードを差し替えて試したが、同傾向の音の変化を実感できた。

引用元:ソニー、音質にこだわったmicroSDXCカード。「ハイレゾウォークマンに最適」 - AV Watch

あーあ、断言しちゃったよ。でもまああれだ。電車の中で「聖教新聞」を読んでいる人を見るたび思う。何を読もうと、それを真面目に受け取ろうと(よほどひどくない限り)個人の自由ではないか。おそらくAV Watchに魂の安らぎを感じる人は一定数存在しており、それゆえ存在している会社もあるのだ。

一方「ジャーナリストの魂」をもった記者もいる。

一般的な64GBのmicroSDカードが4,000円前後であることを考えると、本製品は約5倍に相当する価格なわけで、プレミアム感によるプラシーボ効果は決して少なくない。しかし、筆者はプラシーボ効果を否定するつもりはないし、先の解説の通り、ソニーによる技術的な裏付けもされているため、ちゃんとした存在意義があると思う。音にこだわるユーザーにおすすめしたい。

引用元:ソニー、“音質にこだわった”microSDカード ~技術面と品質管理からアプローチ - PC Watch

見事なプロ根性である。プラセボ効果を感じさせ、それで5倍の売価を達成できるならそれにちゃんと存在意義があるではないか。

ソニーの新しい経営方針では、オーディオは「安定的に頑張ってね」領域とのこと。こうやってプラセボ効果に安らぎを見出す人から金を吸い取り続けるのだろう。しかしその「投資先」がイメージセンサーデバイスはいいとして、音楽に映画とは。今ソニーを持ち上げている先生方もどこかでそっと

「筆者は以前よりソニーの高株価に潜む危険性を指摘してきた」

というのだろうか。あるいはそうした「変わり身」を必要としないくらいソニーは密やかに消えていくのかもしれない。


競争力

2015-02-20 07:15

親愛なるソニーがなにやら発表したようだ。

18日の経営方針説明会で公表した「17年度の連結営業利益5000億円以上」は、事業部が先行して発表した3カ年計画の数値を積み上げる形でまとめ上げた。これにより、事業部は市場に対して計画達成の義務を負うこととなった。

「事業部は顧客ニーズを、顧客と接して感じている。株主のニーズも直接対面して感じたほうがいい。本社に報告して終わりという意識を変えるべき」(幹部)とのねらいが吉田CFOにはあったという。

引用元:アングル:ソニーの分社化推進で社内に緊張感、事業撤退も躊躇せず (ロイター) - Yahoo!ニュース BUSINESS

このやり方からはいつかの富士通社長が言った

「週刊 東洋経済」2001年10月13日号 東洋経済新報社発行、94ページより)
―就任以来ずっと下方修正が続いている。社長の責任をどう考えるのか。
秋草 くだらない質問だ。従業員が働かないからいけない。毎年、事業計画を立て、その通りやりますといって、やらないからおかしなことになる。計画を達成できなければビジネス・ユニットのトップを代えれば良い。それが成果主義というものだ。
―従業員がやらないから、といえばそうだが、まとめた責任は社長にあるのではないか。
秋草 株主に対してはお金を預かり運営しているという責任があるが、従業員に対して責任はない。やれといって、(社長は従業員に)命令する。経営とはそういうものだ。

引用元:不治?

に相通じるものがある。つまりソニーの経営者は

「もう事業部独自に責任をもってもらいます。自分たちはその数字をまとめますから、文句は事業部長に言ってください」

と投げ出したような印象を受ける。

これを無責任と非難する人もいるだろうが、そうせざるを得ないのだろう。今やソニーの「トップ」とはこんな人間ばかりなのかもしれない。

半年に1回フラッグシップを出す、という点についてはこれまでもご説明していますが、まず、ソニーの技術「Best of Sony」と言っているからには、技術のシードがある限りそれを集めて商品化する、ということがあります。それに外部要因、デバイスやプラットフォームの進化度もあります。ここでユーザーエクスペリエンスが一段階上がるな、と判断したのが、過去の「Z」「Z1」「Z2」、そして今回の「Z3」と続けてきましたが、要はそういうネタが揃えばやるし、揃わなかったら進化しにくい、ということです。この間で、基本的に「ソニーはフラッグシップを持っている」「軸がある」という打ち出しができたと考えています。一年に1回よりも、半年に一回やったことで、フラッグシップの認知としては、よりいい結果を得られたと思っています。

引用元:【西田宗千佳のRandomTracking】ソニーモバイル鈴木国正社長に聞く「4世代目Xperia Z」軸でのスマートデバイス戦略 - AV Watch

この人間はさすがに大赤字をだして首になったようだが、それが表面にでるまでスマホはソニーの柱の一つと目されていたのだ。そしてこの「わけのわからない戯言」を並べる人間が出世した、ということはソニーがそういう会社であることを意味する。

もはや内側からはなんともならない。破れかぶれでとにかく全部さらしちゃうよ、というのが今回の「経営判断」のように思える。

それはそれでいいのだが(別にソニーの株持ってるわけじゃないし)米国発のこういう記事を読み、ため息をつきたくなるのは私だけではなかろう。

Microsoftのイノベーションは、AppleやGoogleの強力なライバルになり得る。AppleとGoogleはテクノロジを主に自社のプラットフォームでのみ展開しているが、Microsoftはその両方のプラットフォームでも大きな存在感を示しつつある。

 一見、競争は煮詰まっており、製品ラインの進化は緩いように見えるが、Microsoftは製品とサービスの両方の面で大きな変化の最中にある。同社は状況を動かしつつあり、しかもその速度は猛烈だ。今後はMicrosoftに注目していく必要があるだろう。

引用元:モバイル時代のマイクロソフト、生まれ変われる3つの理由 - (page 2) - ZDNet Japan

なんというこの「経営者の力量」の差異はなんなんだろうね。

まあそれはそれ。だいたいあたる「予言サイト」の執筆者としては

私は今後ソニーはゆるやかな解体と、家電消滅(カメラ部門は独立して残る)と思っているが、この記事を読んでその確信が高まった。

引用元:ごんざれふ

という予言がちゃくちゃくと現実のものになっているのを静かに見守ることにしよう。



なんのためのウェアラブルか

2015-02-18 07:45

私が忌み嫌っているものの一つに

「こんなすごいデバイス作りました!なんに使えるのか自分たちではわかんないけど、SDK公開しました!誰がすごいもの作ってください!」

メンタリティがある。SONYはこれが大得意だし、最近発表されたMicrosoftのなんとかもこの類だと思っている。

世の中にあまたあるウェアラブルがいつまでたっても「デモどまり」なのは「なぜそれを使うのか」というもっとも根本的、かつ難しい質問から逃げいてるからだ。

Apple原理主義者の曇った目で見ると、少なくともAppleはハードとアプリケーションをセットで提案してくる。あたりまえの話なのだが、これができる企業は少ない。

私はApple Watchの発売を期待と不安の両面で見守っている。果たしてAppleは「なんのためのWatchか」という問いに答えをだしたのだろうか?しかし少なくとも彼らがその問題に取り組んだことだけは確からしい。

Appleは、スマートウォッチの目的を定義するのに苦労し、消費者が必要とするか、またはそのようなデバイスを欲しがる理由と格闘していたようです。

引用元:WSJ:Apple Watchは、当初計画されていた高機能健康センサーの多くが見送られた | Watch | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)

さて、かれらの答案がどの程度の点数をとるかは発売されてみないとわからない。

一番高いGoldは数十万の値段になるらしい。

ただ、高級腕時計には、長期保障が付き、IT機器のような1年保障など有り得ないので、そうした保障について、どうなるのか注目しています。

引用元:WSJ:Apple Watch Edition、Mac Pro (Late 2013)/6 Coreよりも高額になる予定 | Watch | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)

ここはどうなるんだろうね。新しいバージョン3代までは無償アップグレードをつけるとか。そうでもしないと2年で型落ちになるような製品に数十万は払えないと思うんだけど。


なぜAppleが車を開発するか

2015-02-17 07:27

なんの根拠もないが、私はなぜAppleが携帯電話を開発したかといえば、Appleの意思決定者が「ゴミのようなケータイ」を使うのに我慢ならなかったからだと思っている。

この勝手な思い込みに基づけば、Appleが自動車を開発するのは必然である。「必需品」のデザインに満足できないのならば自分で作るしかない。

 Ive discredits much of the industry saying “there are some shocking cars on the road”. Ive denigrates a specific model they are passing, for its lack of thought.

To his right was a silver sedan with a jutting lower lip. Ive said, quietly, “For example.” As the disgraced car fell behind, I asked Ive to critique its design: “It is baffling, isn’t it? It’s just nothing, isn’t it? It’s just insipid.” He declined to name the model, muttering, “I don’t know, I don’t want to offend.” (Toyota Echo.)

Ive also disapproves of SVP Operations Jeff Williams, who drives a Toyota Camry: “Ive’s verdict, according to Williams, is “Oh, God.””

引用元:The New Yorker profiles Jony Ive: details meeting Jobs, iPhone 6, Apple Watch, cars and more | 9to5Mac

一番中核となる文では、私が見たこともない単語が並んでいる。日本カーオブザイヤーを受賞したトヨタプラッツだが

"不可解だろ?まったく無意味だろう?ただつまらない”

しかし酷い言われようだ。"shocking car"とか"Oh, God"とか。

子供の頃、大人になったフォルクスワーゲン ビートルにのるんだと思っていた。だって他の車って全然区別がつかないから。さてApple Titanはどんなデザインなんだろうね。Googleの自動運転車のようなデザインでないことだけは確信できるが。


情報ダムの決壊

2015-02-16 06:55

ここしばらくの情報決壊の様子は面白かった。最初は「AppleとTesulaで人材の引き抜き合戦が起こっている」というニュースだった。それを聞いた時「なぜTesla?」と思った。

次にAppeが使っていると思われる試験用車両の写真が出てきた。このときは「多分AppleもGoogle Street Viewをやりたいんだろう」ということだった。

そのあとボコボコと情報がでてきた。

Appleは今本当に、自動車を開発している。Wall Street Journalの記事によると、それはミニバンタイプの電動車で、CEOのTim Cookがプロジェクトのゴーサインを出したのは1年近く前だ。今現在開発チームは“数百名”の陣容で、チームリーダーはAppleのVPでFord Motor出身のSteve Zadesky、車本体だけではなく、バッテリーの技術、ロボット工学、金属の製造技術、などの分野も対象とする研究開発が行われているという。

引用元:Appleの自動車R&Dチームは総勢1000名、フォードやベンツからも指導的人材を確保 - TechCrunch

Appleがどこまで本気なのかについては様々な意見がある。また彼らが作ろうとしているものについても同様。

いまのところ電気自動車という意見が多い。これはありえる話だ。自動走行専門という意見もあるが、これは信じがたい。自動走行車が公道を走ることができるようになるまであと何年もかかるはず。

もう一つ確かなことは、Appleは高額なニッチ自動車から始めるだろうな、という点。つまり原理主義者たる私が乗ることは多分かなり長いあいあない、ということだ。ああ、悲しい。

また、Apple Watchを見ると、Appleは高級品デバイスのメーカーとしての評判を、もっといろんなものに広げたいようだ。そしてとくに今接近しているのが、単純で分かりやすい小型マシン(ガジェット)のメーカーから、ファッションブランドへの変身だ。自動車のR&Dも、その路線上で見るべきものかもしれない。Appleは高級品メーカーとしてのレパートリーを、消費者用コンピュータ製品を超えて広げたい。多様化したい。自動車は、そのためのステップの一つだろう。

引用元:Appleの自動車R&Dチームは総勢1000名、フォードやベンツからも指導的人材を確保 - TechCrunch

現時点では、彼らが何をやろうとしているのかはわからない。進出が安定してからでいいから、ダイハツかどっかに委託して軽自動車版も作ってもらえないだろうか。いや、BMWのミニでもいいよ。あれならなんとか買えないことなはない(かもしれない)

最近国内の自動車メーカーで唯一おもしろいのはマツダだ。ディーゼルの小型車の見積もりページに行くたび「オーディオ、カーナビの選択」画面でがっかりする。あんなゴミに金が払えるか。ああ、なんとかならんかなあ。


なんとかの法則

2015-02-13 06:58

大学の先生とか、コンサルタントとかは「なんとかの法則」が大好きだ。過去に起こったことを作為的に解釈し、適当に取捨選択すればどんな「一般」則でも導ける。それを声高に早口でしゃべれば

「をを、こいつはできる」

と勘違いする人間もいるだろう。そうした金づるをみつけて商売をする方法もある。

一方大勝ちしようと思えば、そんなコンサルタントをゴミ箱に放り込み、自分たちの頭で考える必要が有る。これができる人は滅多にいない。

しかし残りの3つの規則(マーケットシェア、コモディティ化、モジュール化)については、それを覆す証拠がいくつもある。アップルは別にしても、ほかにも例外がたくさんあるところをみると、いわゆる法則なるものは単なる希望的観測にすぎないのではないか。知識の欠如という真空を充たす一種の知的 BGM なのではないか。

But, for the other three, Market Share, Commoditization, and Modularity, how can we ignore the sea of contradicting facts? Even if we set Apple aside, there are so many “exceptions” to these rules that one wonders if these so-called Laws aren’t simply convenient wishful thinking, a kind of intellectual Muzak that fills an idea vacuum but has no substance.

     *     *     *

否定論には新しい論拠が必要

アップルが「いわゆる通念を破壊」し続けているのを見ると、何度も繰り返される根拠のないたわごとに代わって新しい学説が登場してもいいのではないかと考えてしまう。Rob Majteles がつぶやいたように、「アップル:すべての経営理論は死に絶えてたのか?」といいたくなる。

引用元:社会通念を次々と破るアップル | maclalala2

一番わかりやすいのはマーケットシェアだ。Androidがでたとき

「これはPCで起こったことの再現だ。iPhone死んだな」

と言い放った人の数は世界中で数知れない。多分Appleが無茶苦茶な売り上げと利益を上げているという事実から目をそらし、そう断言している人は未だに多いのだと思う。

私が「良心的な学者」であるならば、まずAppleの法則を打ち立てるところだ。

「すべての通念、学説は過去に起こったことの一面を人間に理解できるようつなぎ合わせた”説明”である。実際に起こったことははるかに複雑であり、説明とはかけはなれている。従ってそれらの”説明”を打ち破る方法は常に存在している。」



武装しないけど滅びない預言者

2015-02-12 07:01

武装しない預言者は滅びる。なぜなら本当のことを言い、それが現実化すると(ほとんどの場合ロクでもない結果だ)「あいつのせいだ」ということになるから。

とはいっても何事にも例外がある。「なんの影響力もない預言者」の場合は武装しなくても大丈夫。だって過去にフォーストールのクビも、シノフスキーの首も的中させたけど、何の災いもなかったもん。(ElopのCEOは外したけど)

というわけで今回の「確実な予言」

Apple is going into the car business. According to BusinessInsider, an Apple employee wrote to say that his group was working on something that will, "give Tesla a run for its money." My own sources back this up.

引用元:Apple Is Working on a Car - The Mac Observer

ほら、私が先日書いたとおりだ。(まだただの噂です)

DaringFireBallに書いてある論拠はそれなりに説得力がある。こういうことだ。Appleの意思決定者たちは車に乗っている。そうでなければ彼の地では暮らすことができない。そして彼らがゴミのような「カーナビの類」にいつまで我慢できるか、ということなのだと思う。自分たちは日々すばらしい製品を磨き上げている。その彼らがカスのようなカーナビ画面に触る時何を考えるのだろう。

車というのは、ブランドさえ確立すればリスクの少ない低生産量で超高額でもちゃんとやっていける。といわけでこの予言があたったとしても私は乗ることがなさそうだけど。しかしそろそろ「家電メーカー」がプライムの車が出てきてもいいと思うのだ。私が会社に入った時、ある対潜ヘリコプターの主契約者が機体メーカーでなく、IBMになったと驚きの声を聞いた。車でも自動車会社は「サプライヤー」でいいと思うんだよね。中心はスマホにウォッチでさ。



撤退か征服か

2015-02-10 09:11

Android AutoとかCarPlayとかいずれにせよ過渡的な存在にすぎない。GoogleもAppleもおそらく認識しているはずだ。「自動車会社との協業」などというものがいかに不毛なものかを。「自動車会社」とはこういう連中の集まりだ。

こうした話を自動車業界関係者としていると、次のような会話がよく出る。

 「やはり、一番大切なことは安心安全。スマホ連携しても、運転に支障がないことが一番大事で…」

 「API(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)を、様々なOS(オペレーティングシステム)の間で規格の標準化を…」

 といった技術論か一般論が多く、「コト売り」という概念について協議されることはほとんどない。

 また、こんな声もよく聞く。
 「まあ、我々中年以上の人にとっては、良く分からない話。若い人たちがなぜ、そこまでしてスマホをクルマのなかで使いたがるのか…」

引用元:アップル・グーグル「クルマ支配」へ本格始動 自動車産業は敗北の道を歩むのか!? (ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース BUSINESS

こんな連中と「協力」するなどというのは時間の無駄でしかない。彼らは「車」はiPhoneアクセサリの一種であるということを退職するまで認識しないだろう。

それゆえGoogle,Appleは車から完全に手を引くか、あるいは自動車会社を買収し、ゴミを一掃した上で彼らを「アクセサリメーカー」として扱うかどちらかの選択をせまられる。Appleは過去にこうした間違いを一度している。MotorolaのiTunesフォンはひどいものだった。今のCarPlayとかAndroid Autoというのもそういう類だ。そしてAppleは結局自分で携帯電話を作る道を選んだ。

自動車部品メーカーは部品メーカーとして生き残る。彼らの技術を使って車を作るのはそう難しいことではない。そうはいかない?AppleがiPhoneを発売したときMotorola,Nokiaが何を言っていたか覚えてないの?そんな昔の話ではないよ。


自分でやるもん!

2015-02-09 06:55

先日書いた「様々な会社がオリジナル番組を制作し始めている」とも繋がる話だが

“Apple seeks a technical, driven and creative program manager to manage backend operations projects for a search platform supporting hundreds of millions of users,” reads the job description for a Apple Search Engineering Project Manager.

引用元:Apple is hiring for its own search engine: Apple Search | Apple | Geek.com

私は狂信的なApple原理主義者だが、車を運転するときにはGoogle Mapを使う。一番の理由は「地点検索」の機能が優れているからだ。かなーり間違った文字列を入力しても多くの場合ちゃんとした結果を返してくる。

最初にiPhoneが発表されたとき、そのサービスの多くをGoogleのものによっていた。そして長い時間かけてそこからだんだん離れてきている。

結局のところ「自分で全部やる」でないと優れた体験を提供できない、、ということになりつつあるのだと思う。どの会社も。一時の「水平分業万歳!」の風潮を知っている身分からすると時代の流れを感じる。

とはいってもかつてのAppleが「なんでも自分でやるんだ!」と身の丈を超えたチャレンジをした時代を忘れたわけではない。これは昨今噂になっているMacがARM系になるとかそういう話ではないよ。そのずっと前にあった話で、Appleが低迷を極めていたときには

「Appleの愚行の最たるもの」

とみなされていたものだ。

私はAppleは検索エンジンを開発するより先に

「Apple製品を買ってくれた人には、2TBのネットドライブを年$100で提供!。具体的に言えば、写真、動画のストレージに困りません!」

というのをやってほしいと思っている。なんならFlicker買収してもいいからさ。これは強力だよ。


TV局を殺すために

2015-02-06 07:21

今まで何度か「TV局はもうおしまいだ。白鳥の歌が遠からず聞こえるに違い無い」と考えた。そしてそれは間違っていた。

Rather than working with cable providers, as has previously been rumored, Apple is said to be working directly with content producers.

引用元:Apple reportedly in talks with content producers to create web-based TV service | 9to5Mac

しかしそれは大筋で正しく、あるいは私がただTime Frameを間違えていただけかのかもしれない。

こういうことだ。TV局の社員は未だに信じられないような高給を貪っている。なぜそれができるかと言えば、電波というチャンネルを寡占状態に保っているからだ。しかしながらおそらく遠からず電波は緊急事態のみに重宝されるメディア(媒体の意味ね)になるのではなかろうか。

要は放送局と同じようにオリジナル作品の制作に投資しても、契約者が増えるならば充分にペイするレベルにまで、Netflixのエコシステムは大きくなっているわけだ。日本でニュースを見ているだけでは「動画配信サービス大手」ぐらいにしか見えてないかもしれないが、その影響力は今やテレビ放送局よりも大きいといえるかもしれない。

引用元:本田雅一の「TV Style」:「Netflix」の日本上陸がもたらすもの (1/2) - ITmedia LifeStyle

見ようによっては米国ではすでにそうなっている。つまり消費者は「良質なコンテンツ」にたどりつきたいのであって、その途中にTV局が介在しなければならない理由がない。

もちろん日本の芸能界というのは魑魅魍魎がうろつき回る世界らしいからどうなるかわからん。しかし少し長いタイムスケールで見れば、おそらくそれは変わっていくのだろう。TV局に搾取されているおそらくは才能のあるコンテンツクリエイターの成果が正当に評価される時が来るとよいと思うのだけど。


付き合う相手に求めるもの

2015-02-05 07:05

この年にしてようやくShiningを見た。いや怖い。私はあのバーテンダーが一番怖いと思うのだが。

さて、それに関連する動画をGoromi for Youtubeであさっていると時々この動画が出てくる。

日本の「女子アナ」という不思議な職業の人の馬鹿さ加減(演技だと信じよう)には辟易するが、我慢して見続ける。するとどんな女性が好きですかと聞かれたディカプリオがこう答える。

Sense of humor, the most

よく言われることだが、この「ユーモアのセンス」というのが相手に求める資質として上位にくるのは日本人には理解しがたい。しかし最近「なるほど」と思い始めた。

センスのよいユーモアには二つの要素が必要。一つは現実をきちんと把握すること。もう一つはそこから少し距離を置き茶化すだけの余裕を持つこと。

そう考えるとこれは最高度に困難なことの一つであることがわかる。相手を笑わせるためには、まず相手のことがわかり、思いやらなくてはならない。その上で「ななめ上」の意見を提示しなければならない。いや、難しい。

そうか、そうだったんだよ(遠い目)


企業の信頼

2015-02-04 07:27

これまたギャグでやっているのではないようだ。

KenCoMでは、利用者の健康データを一元管理し、利用者の健康度に応じた情報提供を行うという。具体的には、健康診断情報を取り込んで時系列で管理・閲覧したり、その健康データや興味・関心もとにユーザーごとに最適なコラムやニュースを提供する。DeNAいわく「これまでに培ってきたゲームや各種サービスのノウハウを活用し、より健康に関心を持って飽きることなく続けていただく仕掛けが随所に盛り込まれます」とのことだ。

引用元:DeNA、ヘルスケア領域での“次の一手”は健保向けサービス—住友商事と合弁で - TechCrunch

「過去に射幸心を煽りまくるゲームを提供したことは忘れてください。新しいDeNAです!」というならまだわかる。しかし「ゲームのノウハウを活用」?

会社は違うが、「同じ穴のムジナ」がどういう意図でゲームを提供していたかは、ちょっと真偽不明のこの記事がよく表している。

確かにこう書かれている。「プレイヤーがじゃぶじゃぶ課金したくなるような射幸心を煽りまくる説明文章」。きっと改変するのを忘れていて開発段階の文章がそのまま出てしまったのだろう。しかし、それにしても開発側の嫌らしい気持ちが見えてしまって悲しい。

引用元:【炎上】DMMの新作ゲーム「FLOWER KNIGHT GIRL」がやらかした!「じゃぶじゃぶ課金したくなるような射幸心を煽りまくる説明文章」 | netgeek

早い話がDeNAも恥も外聞もなく射幸心を煽りまくることで財をなした企業な訳だ。でもって「ゲームのノウハウを活用」ねえ。

さて、もう一つの「信頼を失った企業」百度。

チャールズ氏は当時について、「一生忘れられないできごと。ただし、あの危機によって、Simejiはさらにすばらしいプロダクトになったと思う」と振り返った。問題が明らかになってから約2週間、バイドゥには問い合わせが続いたが、スタッフは誰1人も退職しなかったという。またユーザーからは“これからもSimejiを使い続ける”という応援や励ましも届き、「涙を流しながら対処した」ことも明らかにした。

引用元:積極的な情報公開で信頼を回復したい――バイドゥが事業戦略を説明、「Simeji」新製品も明らかに (2/2) - ITmedia Mobile

かっこいいねえ。まるで映画みたいだ。でもってその「あと」に起こったこの問題に対しては何のコメントもない。

2014年4月10日、同月9日にスマートフォンアプリ「みんなの顔文字辞典」のサーバーへの過剰なアクセスがあったことが発覚し、みんなの顔文字辞典運営のIO.IncはこれをDoS攻撃と認定した。バイドゥはBaidu IMEの売りである顔文字辞書を拡張するために「みんなの顔文字辞典」のサーバーにある顔文字辞典を百度にダウンロードして使用しようとしたこと、しかし顔文字を盗むためではなかったとの釈明をしているものの、2014年8月現在この問題はまだ収束していない。

引用元:Simeji - Wikipedia

まあ嘘も百回繰り返せば本当になるかもしれん。人間の記憶はとんでもなくあやふやだから。個人的には百度とLINEは使う気になれないがそういうことを気にする人は多くないのかもしれん。


エンジニアの役割

2015-02-03 07:21

ひょんなことから、今週の土曜日人前でしゃべることになった。そのイベントについてのTweetを紹介したい。

Webサービス支えられすぎワロタ。 / dots. Summit 2015 - ドッツサミット - - dots.[ドッツ] http://eventdots.jp/event/309318 

引用元:Yu TamuraさんはTwitterを使っています

イベントのページを見てもらうとわかるが、講演の題名が「なんとかを支える技術」ばかりである。

思うにwebサービスでは「仕様を考えるのは企画とデザイナー、エンジニアはそれを”支える”」という暗黙の分担があるのではなかろうか。

一昨年WWDCにいってiOS7に「がびーん」となっていらい

「そもそも仕様を考えるのにもエンジニアが協力しなければできるはずがない」

と主張し、少なくとも自分が携わったプロジェクトではそうしてきた。しかしそれはおそらく私の目の届く極小範囲だけのことであり、大多数の会社ではエンジニアは一生懸命「webサービスを支える」ことをしているのだろう。

やはりこういうものはやはり名前から入らなくてはならない。デザイナー/エンジニアを表すいい言葉ってないのかね。本来はハッカーがそうした意味の言葉だったはずなのだが。



いくつかの断片

2015-02-02 07:09

というわけで、少し前に書いた内容に関するニュースがいくつかあったので、つらつらと。

先日私はドコモの光ファイバー関連に関してこう書いた。

私はドコモの加藤社長はなかなかいい人ではないかと思っている。そしてその社長には悪いのだが

「何を言っているのか全然わかりません」

引用元:ごんざれふ

でもってこんな事情があるらしい。

一言で言えば、「ISPとの関係や減収を止めたいドコモの台所事情」、そして「NTTグループ内での立ち位置」など、さまざまな“しがらみ”が、複雑な料金プランとして露骨に表れてしまっているのだ。

引用元:石野純也のMobile Eye(1月19日~30日):「ドコモ光パック」はなぜ複雑に?――各社の“光コラボ+モバイルのセット割”を読み解く (1/2) - ITmedia Mobile

ユーザの事情を全く無視した「御家騒動」反映の料金プラン。さすがNTTとしか言いようがない。まあ高貴な方々の事情の方が、賎民どもより重要だよね。





さて、マイクロソフトの「衝撃!アップグレードが無料(棒読み)」に関して私はこう書いた

しかし特にMicrosoftが得意とするエンタープライズ分野ではそんなことは関係ない。「情報システム部門」がお墨付きを出すまではアップグレードができないのだ。

それが「たった1年」で可能か?と言われればまあ無理だろうなと思う。情報システム部門とは「仕事を早くやる」部門ではなく「責任を回避する」部門だ。ああ、バカバカしい。

引用元:ごんざれふ

でもって続報

 同社でWindowsエンタープライズプログラムマネジメントチームを率いるジム・アルコーブ氏は公式ブログで、「Windows 7 EnterpriseとWindows 8/8.1 Enterpriseは先週発表したWindows 10無料アップグレードの対象ではない(「Pro」エディションは対象)。

引用元:企業向け「Windows 10」は“1年無料アップデート”の対象外 - ITmedia ニュース

あのさあ。「Windowsは世界最大のインターネットサービスになる!」という高邁な理想は、、まあいいや。よくがんばった(棒読み)





先日私はこう書いた

「ハイレゾ信仰」とその信者からの「お布施」に企業復活をかけるのもそう非合理的なことではない。一エンジニアとしては、かつての日本家電メーカーの凋落を見る思いで寂しくはなるけどね

引用元:ごんざれふ

でもって最寄駅ではこんな展示がされているのだそうな。

しかし注目はその内容。なんと初代モデル「TPS-L2」にはじまり、大ヒットした2号機「WM-2」やウォークマンDD、ディスクマン(CDウォークマン)、MDウォークマンを経由し、ZX1、ZX2まで35年を代表するモデルを一同に会しています。特にカセット時代から使ってきたユーザーは感慨深いであろう展示です。

引用元:ソニー、JR品川駅でウォークマン35周年記念展示。初代含む歴代27機種が一同に - Engadget Japanese

写真を見ているうちに、私にもいろいろな思い出が蘇る。初代機を中古で購入し、電車の中で聞いた。名古屋から東京に鈍行でくるまでの間に電池が切れた。

あのころから比べると本当に技術は進歩した。しかし「音楽を外に持ち出せる」という画期的な驚きは今でも覚えている。その「画期的な新製品」を世の中に出し、さては「カセットケース大のウォークマン」で我々を驚かせたソニーが、今やオカルトに頼るようになったその凋落した姿に涙せずにはいられない。





最後は、単独のニュース

1995年のTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』第弐十弐話。使徒殲滅のため、エヴァ零号機によって投げられたロンギヌスの槍は、地球を大きく飛び出し目標を貫き、やがて遥か月へと到達した。劇中年と同じ西暦2015年を迎えた今、20年前のあの頃エヴァンゲリオンに衝撃を受けた僕たちの手によって、あの名シーンが現実のものとなる。

引用元:エヴァンゲリオン20周年ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト(ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト実行委員会) - READYFOR?

私はエバンゲリオンに全く思い入れのない人間だ。その私からみるとこのプロジェクトは

「幼稚、想像力の悲しいまでの欠如」

としか思えない。