2010-2011ごんざれふ賞

2011-02-28 08:08

というわけで「輝け!第2回ごんざれふ賞」の発表です。ぱちぱちぱち

(誰もいない空間に司会者がたたく手の音が響く)

いや、初回を発表したはいいが、その後が続かず立ち消えになるかと思われた企画ですが、今年は気分が向いたのでやってみましょう。まずは作品賞から。

作品賞&監督賞:ソーシャルネットワーク

これを見ないと、人生を損している。是非みるべきだ、と力説しても誰一人見に行かせることができませんが、それは気にしない。様々な映画評を読んでみると、人によって感じるポイントが異なっている。
人によっていろいろな感情を想起する映画。すばらしい。


主演男優賞: コリン・ファース@英国王のスピーチ
途中まで
「これはおまけして1080円かなあ」
と思っていた映画に1800円つけることにしたのは、最後の演説を聞いたから。見事な芸でした。


主演女優賞:メラニーロラン@オーケストラ!
イングロリアスバスターズでもそうだったけど、単なる美人ではない(いや、十分美人なのだけど)見事な表情の演技をみせてくれた。しかしバイオリンの演奏(の物まね)はやり直すように。

というわけで外国語映画賞も「オーケストラ!」何が外国語かは深く問わないように。


長編アニメーション賞トイストーリー3
というか長編アニメーションこれしか見てない気がする。プリキュアやポケモンは奥様にまかせたし。


最優秀コメディ賞:ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
映画自体もすばらしいが、ヘザーグラハムがかわいい。私と7歳しか違わないとは思えない。


最優秀B級映画賞:RED
続編希望


そして最後は栄えある

見てしまった中で最低映画賞:

武士の家計簿

今自分がつけた「値段」を見てみると、トロン:レガシーとか、 アリス・イン・ワンダーランドのほうが低いのだけど、「最低映画」という文字から今頭に浮かぶのがこの映画。日本人には映画を作ることができない。(ごく少数の例外を除いて)は今年も正しかった。。

というわけで明日以降見る作品は、2011-2012ごんざれふ賞の対象作品。皆さん。がんばっていい映画を作るように。ではさよーならー ぱちぱちぱち

(誰もいない廊下で、手をたたきながらしょぼくれた男が歩き去る)


Mac Book pro更新

2011-02-25 07:24

というわけでめでたく更新である。

うわさのでていた「SSD+HDのハイブリッドドライブ」が見送られたのは意外だったし、Proユーザにとっては残念だろう。SSD+Mac Book Airの爆速を体験した身からするとそう思える。

さて今回の目玉は新インタフェース、Thunderboltである。


Republic P-47より引用:

P-47(26.8K)

「あの上下のわからない最低デザインのUSBとコンパチになったら泣いちゃうぞ

と懸念していたが、めでたくDisplay Portとコンパチとなった。
思えばPC周りのケーブルは長い長い歴史をたどってきた。

その昔:(私はMacな人なのでPCの話は知らんよ)

少し最近:

最近:

これらが全部Thunderboltで統一されるのなら大歓迎だ。またこんな記事もある。

「新iPad」に欲しい6つの機能とその理由 | WIRED VISIONより引用:

30ピンのDockコネクタは、Apple社が作り出した中でも最悪な物の1つだ(もうひとつはマウスだ)。

左右対称で向きが分かりにくいので、暗いところで正しく挿すのは大変だ。デリケートで(プラグに入ったコードは簡単に切れてしまう)、最悪なのは巨大なところだ。実際、iPod Nanoは、コネクタ・スロットとほとんど大きさが変わらない。

代替品としての最有力候補は、今週発表される新しい『MacBook Pro』にも搭載されると見られる、米Intel社の高速接続技術『Light Peak』だ(Apple社の採用時には『Thunderbolt』という名前になると噂されている)。小さなポートで、電力供給とあらゆる種類のデータ送信が行なえるようになる。それでも十分だが、筆者が本当に欲しいものは、『MagSafe』プラグ付きのThunderboltデータケーブルだ。これでほぼ完璧だ。

MagSafeつきThunderboltいいねえ。とはいっても、Mac Book Airをかったばかりの身としては、当家にThunderboltがくるのはまだ先か。。。


Windows Brick 7

2011-02-24 07:19

日本では発売されていないが、私の周りで触った人は、誰もが好のましい評価をしたWindows Phone7. Nokiaとの提携もあり、これは三国志の始まりか?と書いたのが少し前。

ようやくMicrosoftも使いやすい製品をリリースしたのか。ああ、あのWindowsマークさえなければ、、と思っていたがやはりMicrosoftはMicrosoftだったようだ。

Everything that can go wrong with Windows Phone 7 update doesより引用:



もうひとつのブログに書いてあることとあわせるとどうやらこのような状況らしい。

・月曜日にMicorsoftは最初のWindows Phone7のアップデートを配布した。これはメジャーなものではなく、アップデートの内容について特に説明はなかった。

・ところが、サムソン製の二つの機種においてそのアップデートを適用するとトラブルが発生するらしい。「軽微」な場合は、ステップ10のうち7でエラーとなり再起動する。「深刻」な場合には、携帯電話がレンガになる。(つまりまったく使えなくなる)

・レンガになった場合、ファームウェアをリセットしたりすることで復旧できる場合もある。しかしレンガのままの人もいる。

・2/23になって、Microsoftはサムソン製携帯電話へのアップデートを取り下げた、とアナウンスした。しかしまだアップデートは利用可能らしい。

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Windows Phoneは、野放し状態のAndroidと異なり、Microsoftがハードの仕様まできっちり管理していることが特徴とされている。それゆえ、このように「すべてのWindows Phoneに適用できるソフトウェアアップデート」が可能だった(少なくともそのはずだった)

先ほど引用したブログによると、サムソン製端末には複数種類のファームウェアが使われており、古いものにトラブルが生じているとのこと。

何事も初めての時が一番大変だ。PCビジネスをやってきてアップデートに関しては経験も知識もあるはずのMicrosoftでもこのようなトラブルを発生させてしまう。

私はユーザでないので、かように生暖かい視線を向けるわけだが、Microsoftの対応は非常に官僚的なものだったようだし、ユーザに対して積極的に情報を提供する姿勢にもないようだ。

Microsoftに蔓延している「大企業病」については多くの証言がある。事実上の「税金」と化しているOSとOfficeならともかく、劣勢な携帯電話において「大企業的な対応」をしていては「蜀」が国家としてカウントされることもおぼつかない。


音楽業界がかくも成長したのはなぜなのか(1990-2000において)

2011-02-23 07:09

インターネット上の不法コピーのおかげで、CDが売れなくなったとかあれこれいわれることが多い。しかし複雑な世の中においては物事をそう単純化することはできない。最近話題になっているこのグラフ。

CDが売れなくなった...のではなく、そもそも売れる名曲が激減? : ギズモード・ジャパンより引用:

110221deathofmusicindustry.jpg

2005年から現在を見れば

「音楽業界の売り上げは、Digitalメディアの登場では補えないほど落ち込んでいる」

と見ることができる。しかし(元の記事にもあるが)以下のような読み方もできる。

・Digitalメディアの登場以前から、CDの売り上げは頭打ちで、減少傾向に向かっていた。つまりCDの売り上げ減少の原因を、Digitalメディアによる違法コピーだけに求めるのは間違っている。

・1990年から2000年までの間に楽曲販売の売り上げは2倍以上に増えた。この原因は何か?

・楽曲販売が危機的に減少しているというが、現在の売り上げは1990年当時と同程度である。では1980-1990年に後世に残るような楽曲が作られなかったかといわれればそんなことはない。

・1970年代の楽曲売り上げは、現在の1/3程度である。しかしそのころ後世に残るような(以下同文。ただこれにはインフレの影響を考慮する必要があるのかもしれない)

楽曲の売り上げが激減しており、このままでは音楽業界が立ち行かない、とかいう論調は多い。本当にそうだろうか?1990年といえばそんなに昔ではない。そのころの水準に戻るだけではないのか。単に1990年~2000年が異常なだっただけではないのか。

ちなみにいまやオリコン売り上げランキングというのはほとんど冗談のように見える。AKB商法に代表されるように、いまやCDは

「音楽メディア」

ではなく、擬似通貨としての側面が大きくなってきている。

2000年以降はほとんど「はやりの歌」なるものを聞かなくなった私だが、日本においては後世に語り継がれるような歌が作り続けられているのだろうかね。ポニョの歌と「あっるこーあるこー」は30年後にも歌われていると思うのだけど。


USBのコネクタを設計した人は

2011-02-22 07:57

石を投げられても文句は言えないと思う。

ユーザビリティとかそういうことに興味のある人は、何度も考えたことがあるだろうし、私が学校で講義など受け持っていれば

「USBコネクタのどこが駄目か。どうすればよくなるか」

を課題にしたいほどだ。(実際行われているのかな)

諸悪の根源は

「上下に方向性があるにもかかわらず、コネクタを覗き込まなくてはどちらが上かわからない」

ことにある。(と思う)

上下の方向性をなくすのが一番良い方法。次に良い方法は、外から見ただけでどちらが上から下かを区別できるようにすること。たとえばIEEE1394aのコネクタは、外観から方向がわかる。

いや、なぜこんなことを言い出したかと言えば、この記事。iPad2に新しいインタフェース、Light Peakが採用されるのではないか?という観測だ。

Could the iPad 2 Be Getting Light Peak? - Mac Rumorsより引用:


Prototype Light Peak connector photo from PCPro.co.uk

新しいインタフェースにはFireWireのころから慣れている。それがあまり普及しなくても文句はいわない(Fire Wire好きだったのに。一時はMac の内部にまでFireWireポートが存在していたのだ。)

しかしUSBコネクタの外観をそのまま採用するとしたらがっかりである。

この写真はあくまでもプロトタイプであり、実際に"Light Peak"がどのようなどのようなコネクタを使うのかはわからない、、と書いてあるのだが。。

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最近自宅のPCまわりの配置を大幅に改善した。そこで気がついた。机のカタログにはたいてい使用を想定するPCもおかれている。しかしほとんどの場合、そのPCにはケーブルが接続されていない。

つまり一番肝心なところが省略されているわけだ。

現実にはケーブルは悩みの種である。ぐにょぐにょして場所をとる。埃がたまるが掃除もできない。調べてみればケーブル収納箱がいろいろ売られているようだ。

たとえばこんなの


とかこんなの。


ちなみに値段は前者が後者の2倍である。何がすごい差異があるのだろうか、と思い両方買ってみた。両方ともなかなかご機嫌である。とはいってもなぜそんなに値段差があるのかはわからない。

素人の勝手な要望としては、いつの日かとにかくケーブル一本で済むようになってほしいと思う。いや電源と信号はとかいろいろあるのはわかってるけどさ。


マシュマロチャレンジ

2011-02-18 07:31

社外で行われる研修というかワークショップに参加することができなくなって久しい。しかしこういうワークショップなら参加してみたい。

スパゲティその他を使い、18分間でできるだけ高い構造物を作る、という課題が与えられる。一番高いところにはマシュマロを載せなくてはならない。

いろいろな場所で行ってみて、常に悪い成績なのが

MBA取得したばかりの人間

常によい成績を出すのが

幼稚園を卒園したばかりの人たち

いや、爆笑だ。理由として挙げられているのが

"MBAの卒業生たちは、うそをつき、いかさまをし、、"

ということのほかに、彼らは"最適解"を設計し、それを組み立て、最後にマシュマロを載せる。そしてその瞬間にすべてが崩壊する。

逆に幼稚園の卒園生たちは、つくり上げる過程で何度もマシュマロを載せ、フィードバックをする。結果は明らかだ。

もうひとつ面白いのは、普通学生にやらせると、10チーム中6チームはとにかく立つ構造物を作り上げる。

ここに「一位になったチームには賞金を出そう」というと、すべてのチームが構造物を立たせることに失敗する。いや、インセンティブの力はすごいものだ。


ニコニコ動画のプレミアを退会した

2011-02-18 07:24

きっかけはこの動画

夏野氏というのは大変世渡りの上手な人だと思うが、その言葉(私に伝わるのはそれだけだ)で感心したことはない。その昔仕事でドワンゴを訪問したとき、入り口付近で打ち合わせをしている人たちがいた。どこかで見た顔だなと思ってそちらを見ていたら目が合った。それだけで相手は挨拶してくれた。それがひろゆき氏だった。

前からニコニコ大会議の馬鹿騒ぎの話題をにがにがしく聞いていた。私が払った金をこんなことに使っているのか、と。この動画を見た後では、プレミアを退会するのに迷いはなかった。いくつものすばらしい才能のゆりかごとしてのニコニコ動画の価値は落ちていないと思う。しかし今の状況では金を払う気にならない。


産総研の後藤さん@サイエンスZERO

2011-02-17 08:12

だいぶ時間がたってしまったが、ようやく標題の番組を見た。

この番組でも後藤さんの「」は存分に発揮されていた。いとうせいこうさんと、後藤さんの間でどのような「熱い」会話がされていたのか知りたい、と思ったのは私だけではないだろう。

「歌声合成技術が普及するのは歴史的必然」

と言い切れるのは後藤さんならでは、だと思う。

このサイエンスZEROという番組は科学の様々なトピックをまじめに取り上げており好感が持てるのだが、個人的に改善してほしいと思う点がひとつある。

安某の存在だ。

とてもまじめに仕事にとりくんでいることはわかるし、視聴者にとって「科学」というものへの心理的障害を取り除くため必要な存在、とも思えるのだが。平たく言えば

「見ていていらいらする」

のである。

この回でも、安某の発言の途中で、後藤さんがしゃべり始める箇所があった。話のテンポがあわなかったのだと思う。ああ、いらいらする。

ディスカバリーチャンネルのように「ナレーション+研究者自身の声」だけで番組が作れないものだろうか。そういうスタイルは日本の視聴者に受けないですか。そうですか。


日本のメーカーがiPhoneを作ったら

2011-02-16 07:52

という名エントリーがある。

こちらを参照してください

昨日電車の中でみかけたau-IS04の宣伝がこれそっくりだったので噴出しそうになった。

iPhoneが新しい商品の売り方を提示しても、日本のメーカーは相変わらず細部の"スペックの差異"にこだわった競争を続けるわけだなあ。。

NokiaのCEOがこんなコメントを残したとか。

Nokia「Androidケータイは、どれも似たり寄ったりでオリジナリティーに欠けてしまう」と参入を断念 : ギズモード・ジャパンより引用:

Androidが優れた出来栄えであることを何ら否定するつもりはない。だが、いくつか気になる弱点への懸念を拭い去ることができなかった。とりわけAndroidケータイは、どれも似たり寄ったりでオリジナリティーに欠けてしまう課題を克服し難いと考えるに至ったため、いつの間にかユニークな自社製品が消えていく危険性が急速に高まるのは避けねばならないとの結論に達した。

しかし考えようによっては、もともとオリジナリティを追求しない日本メーカーにはAndroidがぴったり、ということなのかもしれん。

こういうことを堂々と発表して、なおかつ仕事がもらえるような国だから。

Android3が「iPadキラー」と呼ばれるワケ - デジタル - 日経トレンディネットより引用:

中でもXoomの最大の特徴は、10.1インチの大型スクリーンと1280×800という高解像度。これに対しiPadは9.7インチで1024×768だ。要するに、画面サイズや解像度など極めて基本的なスペック面で、XoomはiPadを凌いでいる。

画面が大きければいいって。。遠くPC-8001のころを思い出すなあ。あのころは確かに

「画面解像度が高い=よいPC」

だったが。

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そうはいってもNokiaがAndroidより仕様の統制が厳しいWindows Mobileの世界でどのように差別化を図っていくかがよくわからない。Windows MobileをMicrosoftから買収するとか、逆にMicrosoftのケータイ部門になるとかしないとなんともならんのではなかろうか。

Life is beautifulの中島氏の言葉ではないが、Nokia+Microsoft連合では、ユーザエクスペリエンスに最終的に責任を持つのが誰がはっきりしないのだ。ソフトの世界をすべてMicrosoftが統括する、というのであれば、ハードを早く安く作る中国/韓国メーカーがパートナーとして適当に思える。
Nokiaはどうするんだろうね。

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さて親愛なる日本メーカーである。ガラパゴスである。こんな記事を見かけた。

【PC Watch】 シャープ、GALAPAGOSを活用した家族向けサービスを今秋開始へ ~イオン、NTT西日本、ハーストーリィプラスと協業より引用:

シャープ株式会社とイオン株式会社、西日本電信電話株式会社(NTT西日本)、株式会社ハーストーリィプラスの4社は25日、シャープのタブレット端末「GALAPAGOS」を活用した暮らしサポートサービスの実現に向けた協業プロジェクトを開始すると発表した。

参照先のページを見てもらうとわかるが、掲載されている「パワポ」が社内説明用そのままといった趣である。黒丸がたくさん。色と矢印もたくさん。発表会眠かっただろうなあ。

[拡大画像]【PC Watch】 シャープ、GALAPAGOSを活用した家族向けサービスを今秋開始へ ~イオン、NTT西日本、ハーストーリィプラスと協業より引用:

「タブレットを使った買い物」をアピール

ここに示されている「イオンネットスーパー」のプロトタイプもどことなく1980年代を思わせる。こういう「実世界を模したインタフェース」が使いづらく、何度も失敗していることは、、特に気にしてないんだろうな。


iPhone nano

2011-02-15 08:18

というわけで私の

「携帯電話をもたない生活」

も一月以上。今のところなんとかなっている。時々奥様から文句はでるが(買い物を頼めないのだ)

朝起きて、会社の未読メールが45通とかなっているのをみて胃がきりきり痛む、という生活からは開放された。ありがたいことだ。

何度か"一番安いSoftbankの携帯"を買おうかと思ったが今のところ思いとどまっている。いろいろあたってみると、携帯電話0円で、最初の月だけパケ放題とかつけ翌月からキャンセルすれば月980円でもてるのだそう。しかし当家は貧乏なのであった。

さて、そうまでして何を待っているかと言えばiPhone5である。もっと正確に言えば次のiPhoneである。iPhone4はきにいっていたが、ここで買い換えるのであれば次まで待ちたい。

とかなんとかやっているうちに、iPhone nanoとでも称する携帯のうわさがかまびすしくなってきた。

More Detail On Apple's iPhone Nano [Exclusive] | Cult of Macより引用:

Firstly, according to our source (who asked to remain anonymous), Apple has been working on a smaller, mass-market iPhone for a long time.

But to do that, Apple had to figure out a way to strip away some of the components to reduce both its size and cost.

コストを抑えた普及機を作るため、メモリを削減する、というのは理にかなった話のように思える。サイズを小さくする、というのはどうなのだろう。画面解像度を480x320にして、ピクセル密度を上げれば表示はできるが操作できるかな?

同じくうわさとして存在している"Appleのデータセンター"とあわせると、メモリ削減のため、ストリーミングを主体とするというのも理屈にはあっている。ただし地下鉄の中で使えない、という問題が生じるが。

いつものごとく「でてきた製品は、想像の斜め上を行っていた」であってほしいと思うが、こればかりはふたを開けてみないとわからない。すべてストリーミングにしてしまうと、キャリアの負担は今以上に大きくなる。これも悲観的要素だ。

いずれにしても貧乏な私としては、安いiPhoneがでればそちらを買うかもしれない。多分夏の終わりか秋ごろ、、、かなあ。出先で待ち時間ができるたび子供から

「まだiPhone買わないの」

と攻められる毎日ではあるのだが。

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ここ数日注目しているNokia-Microsoft連合について

ノキアCEO「我々の最優先課題はAndroidを倒すこと」より引用:

そもそもは提携がまだ噂の段階だったとき(2/9)に、Google幹部のVic Gundotra氏が「二羽の七面鳥から鷲は産まれない」(two turkeys do not make an eagle)とTweetしたのが抗争のきっかけ。日本風に言えば「鳶は鷹を産まない」という感じでしょうか。七面鳥(turkey)にはバカの意味がありますし、Gundotra氏が元マイクロソフトということ背景情報を知っていれば、ますます味わい深い発言です。

いつもながら米国企業幹部のこうした発言は面白い。日本もゲームメーカーは時々敵対的な発言をするが、どうにも品に欠ける。

ゲーム業界用語事典【P】2/2より引用:

大浦博久の最も有名なセリフを要約したもので、全文は「え、『もうテレビの下が一杯で入らない』だって? PS2があるから? そんなもの放り捨てちゃってよ。」というもの。挑発的セリフだが、Xboxの売れ行きを考えると虚勢を張っているようにしか見えないのが悲しいところ。

こうしたセンスを日本の企業幹部が身につける日ははたして来るのだろうか。


三国志の始まり?

2011-02-14 08:01

というわけでNokiaはMicrosoftのWindows Phoneを全面的に採用することになったのだそうな。

ノキア・マイクロソフト提携Q&A:Android不採用の理由、MeeGoの今後、タブレット戦略などより引用:

MeeGoで広範なエコシステムを構築できた可能性について。ノキアはApple および Google と競争して勝つためには、動きが遅すぎた (エロップ)。Windows Phone の採用で「三頭競争」に持ち込むことができる。これは各国のキャリアとの話し合いでも歓迎された。

先日目にしたCEOのメモはこのことであったわけだ。野次馬としては

"これでスマートフォンの三国時代到来。魏は、、"

とか考えたりもするわけだがあまり実質的な意味はない。ネット上にはさっそくNokiaのWindows Phoneイメージ図が掲載されている。

ノキアのWindows Phone 7 コンセプトより引用:

ノキア x マイクロソフトから登場する Windows Phone 7 端末のコンセプト画像を独占入手しました。

iPhone原理主義者としては、ハードボタンに燦然と輝くWindowsマークを見ただけでげんなりするわけだが、実際に登場するときもこの形式なのだろうか。

Windows phoneを実際目にした人たちの評価はなかなか高いようである。ある人は"これはiPhoneを殺す"といった。

しかし国内で発売がアナウンスされていないこともあり、いまだそれに触ってみたり、実際目にする機会がない。国内のネットを眺めていてもあまり情報がでてこないようだ。

自前のMeeGoプラットフォームおよびSymbianはこれでお払い箱になるとのこと。Symbianは名前だけはよく聴いたがこれで目にすることはなくなるのだろうな。

というか今回初めてMeeGoなるプラットフォームの存在を知った。記事を検索してみれば、一時は

「これでMobile OS三強時代到来か」

といわれたこともあったのだな。そう考えるとAndroidがこれだけ急速に普及したことに改めて驚く。Googleとしては、サービスを使ってもらえればよいので、この傾向は大歓迎だろう。しかしまさかAppleが自前で検索サービス+地図サービスを立ち上げたりはしないだろうな。

最近回りでガラケーからSmartphoneに移行する人が多い。20台前半の姪二人もSmatphoneもちになった。(彼女たちは"色が黒だから"という理由でThinkpadを敬遠する人たちである)Nokiaが敬遠する"コモディティ化のとまらないAndroid"と孤高のiOS,それにWindows Phoneへの移行はどのように進んでいくのだろうか。姪たちが買ったということは、思ったよりその移行は早いのかもしれない。

一年前には

「Smartphoneは話題になっているだけで、主力はガラケー」

と胸をはっていた国内携帯電話メーカーの内部は大騒ぎになって、、いないのかな?いずれにしても今後しばらくの間は

「愉快なガラスマートフォン」

が量産され、私のような野次馬を楽しませてくれることを期待したい。


いわしの頭

2011-02-10 08:22

EngadgetにNokiaのCEOが従業員にあてたメモと称するものが掲載されていた。

ノキアCEOの戦略メモが流出、再生策を2月11日に発表へより引用:

「我々は『焼け落ちるプラットフォーム』に立っている。我々のやり方をどのように変えていくか、決断しなければらない」このような悲壮なメッセージではじまる、ノキア Stephen Elop CEO のメモとされるものが流出しています。情報源によれば、このメモは社内システムに投稿されたもの。社員向けの士気高揚メッセージが社外に漏れるという例はこれまでにもありましたが、今回のメモはノキアの危機感と焦りがひしひし伝わってくる、ぞっとするくらいリアルなものです。CEO本人が認めたわけではないので(認めるはずがないので)「本物」と表現するわけにはいきませんが、「本物である」と証言は複数から得ています。

Engadgetにも主要部分が和訳されているが、興味を持った部分を和訳した。

われわれも火災を起こしたプラットフォームに立っている。そして新しい行動を決めなくてはならない。

われわれの周りにある火災は、ひとつの爆発によるものではない。いくつもの要因が"火に油を注いで"いる。

たとえばわれわれの競合から強烈な熱が発せられている。Appleはスマートフォンを再定義し、閉鎖的ではあるが、大変強力なエコシステムに開発者を引き寄せている。
アップルは、適切に設計すればすばらしい経験をもたらすハイエンド機を売り、そして開発者がそれにアプリを作ることを示した。Appleはゲームのルールを変え、そして今日ハイエンドマーケットを支配している。

次にはAndroidがある。2年間の間にAndroidはアプリ開発者、サービスプロバイダー、ハード製造業者をひきつけるぷラットフォームとなった。最初はハイエンドから始まり、現ミッドッドレンジで勝者となった。そして急速に100ユーロ以下の普及機に進出しつつある。Googleは重力源となり、業界のイノベーションを集めつつある。

低価格機に起こっていることを忘れてはならない。2008年にMediatekは携帯電話のチップセットに完全なリファレンスデザインを提供した。それによって中国メーカーは信じられないペースで携帯電話を開発することが可能となった。ある推定では、このエコシステムは世界中で売られている携帯電話の1/3を作り出している。そして我々からシェアを奪っている。

競合他社がノキアからシェアを奪っている間、ノキアは何をしていたか?我々は出遅れた。大きな波に乗り遅れた、そして時間を無駄にした。当時我々は正しい判断をしていると思っていた。しかし今我々は何年も遅れている。

最初のiPhoneは2007年に出荷された。我々はいまだにその経験に近い製品を出荷できていない。Androidは2年前に登場した。そして今週彼らはスマートフォンにおいて我々を追い越した。信じがたい。

ノキア内部にはすばらしいイノベーションがいくつかある。しかしそれを市場に投入するのが遅すぎる。MeeGoがハイエンドのスマートフォンで勝利を得ると思っていた。しかし今の調子では2011年中にMeeGoを使った製品をたった一つ投入できるだけだ。

ミッドレンジでは我々にはSymbianがある。しかし北米のような主要マーケットでは競争力を持たないことが明らかになっている。Symbianでは増え続ける顧客の要求を満足させることが困難なことが明らかになっている。また開発には時間がかかり、新しいハードウェアの機能を迅速に取り込むことができない。結果として我々が今のやり方を続けていれば、競合他社との差は広がるばかりだ。

低価格帯の機種では、ノキアの社員が冗談半分にいった様に中国のOEMメーカーが"ノキアがパワポの資料を直すより早く"新機種を作り続けている。彼らはすばやい動きと低コストで我々に挑戦してきている。

さらに、そもそも我々は正しい武器で戦っていない、という事実にはただ困惑させられる。いまだに我々は価格帯ごとに機種を開発している。

機種の戦いは、いまやエコシステムの戦いになっている。エコシステムには機種ごとのハード、ソフトだけでなく、開発者、アプリ、Eコマース、広告、検索、SNS,位置情報利用サービス、コミュニケーションそれにいろいろなものが含まれる。競合他社は機種によって我々のシェアを奪っているのではない。エコシステムによってシェアを奪っているのだ。我々はどのようにエコシステムを作り、そして参加するかを決めなくてはならない。

我々はこうした事柄について決定をくださなくてはならない。そうこうしているうちに我々はシェアを失い、時間を無駄にしている。

一時はNokiaといえば、その製品開発手法が、教科書的に取り上げら得るほどだったのになあ。

しかし

今日書きたいのはそのことではない。日本の携帯電話メーカーは世界市場からはとっくにはじき出されている。

そのとき、日本企業の経営者の中に、こうした率直な現状認識の文書を社員に対して発した人が一人でもいたのだろうか?

今日本の電機メーカーは20年前の輝きを完全に失っている。その事実についてこうした率直な文書を社員に対して投げかけた人が一人でもいるのだろうか?


入力デバイスを変えるのなら

2011-02-10 07:43

というわけで、"Goromi-Tubeでみかけた研究"シリーズです。ぱちぱちぱち(一回で終わる気もするが)

まずTomとJerryを使ったデモビデオの構成に感心する。よくこの回をみつけたな。
使われている技術および(デモビデオから判断する限りにおいての)反応にも感心する。

しかし

いつもこういう"入力ネタ"をみるたび思うのだが、なぜこれだけ面白い技術を使ってマウスを作るかな。
どうがんばっても、こうした○○認識は物理的なボタンとは異なった特性を持つと思うのだ。であれば入力のインタラクション方式もそれにあわせて考えるべきではなかろうか。

入力デバイスを変えるのなら、インタラクション方式全部かえなきゃだめだよ、というのが持論。MicrosoftのTablet PCとiPhone/iPadを使ってみれば私が言っていることが理解してもらえるとおもうのだが。


またまたSuperbowl+出口の見えないソニーの不振

2011-02-09 07:35

数日前こんな記事がでた。

動画:ソニエリ Xperia PLAY 正式公開、プレイステーション スイート携帯より引用:

さらに蛇足。今来た人のために整理すると、Xperia PLAY は年末に発売予定のPSP後継機 NGP (仮称) とは別の製品。Xperia PLAY があくまで Androidスマートフォンにゲームコントローラをつけた製品であるのに対して、NGP は次世代の携帯ゲーム機・エンターテインメント機器として開発中の製品。

中の人からみれば"ソニエリはソニーじゃないから"ということなのかもしれないが。PSPはどこに行こうとしているのか、と外の人は思うが、中の人にもわかっていないのだろうな。

その混迷ぶりは、Superbowlで評判が悪かった(と思われる)CMにも現れているように思える。

このように単に"気味の悪い"CMを大金を費やして放映してしまう組織というのは何かが間違っているに違いない。

気持ち悪いCMを見てしまった後はこれを見よう。

子供を持つ親ならば、思わず微笑んでしまう、、かもしれない。もうひとつすばらしいのは、Star Warsという共通のバックグラウンドを持ってさえいれば、内容が理解できる点だ。英語がまったくわからなくても問題はない。

Makingを見ると、最終的な作品が"余分なもの"をそぎ落とした結果であることがわかる。
"起動"に成功した後の子供のガッツポーズ、両親のジェスチャ、あるいはForceを使う際のわざとらしい手つきなど。それらを削ったことにより、この動画は"あいまい"になった。より深い形で視聴者の想像力をかきたてることに成功したのだ。

この絞り込み方は見事。

正面からこうした傑作を作る自信がなければ、おとなしく普通のCMを作るのが正しいと思う。

印象には残らないが、悪い印象も持たない。ソニエリのCMとは違って。


というわけでSuperbowlである

2011-02-08 07:44

私が愛する49ersはここ数年海のそこに沈んでいる。ああ、いつかはこの試合をリアルタイムでみたいなあ。(日本でいいから)

というわけで私にとってSuperbowl一番の楽しみはCMである。放送のためにはものすごい費用が必要だから、いきおい製作にかけるお金もすごい。というわけで検索してたどりついたものから(きっともっと面白いのがあるに違いない)

Appleの有名な1984の対抗を目指した、とかなんとかいわれているが、私からみれば"外した"感が満載である。そもそも何のCMが普通の人にはまったくわからないと思う。(女の子はかわいいと思うが)

鯨の保護を訴えているかと思えば、途中からWhale watchingツアーの割引になる。印象的だが、多くの人の神経を逆撫でするだろう。

グルーポンは日本で物議をかもしているが、日本法人の"文化"は日本特有のものではなく、つまるところWorld Wideにこうしたカルチャーの会社なのではなかろうか。

【追記】こんなコメントをGrouponが出している

Our Super Bowl Ads, and How We're Helping These Causes « Groublogpon - The Serious Blog of Grouponより引用:

The last thing we wanted was to offend our customers - it's bad business and it's not where our hearts are.

どことなく、民主党の言い訳にも重なって聞こえるな。


いまさら一人の人間が3人になって踊っても誰も驚かないよ、、とはいわずに最後まで見ましょう。単純なオチだが笑ってしまった。

日本で放映されれば「アッー!」の嵐になること間違いなし。

まだ自分たちの製品を笑い飛ばす余裕がもてないのだろうか。。


今地上波TVを見ている人たち

2011-02-07 08:22

エジプトでは政変が起き、日本では火山が噴火し、鳥インフルエンザが発生し国債の格付けが下がったことについて一国の首相は"そういうことには疎いので"と言い放っている今日この頃であるが、聞くところによると民法各局は狂ったようにハンカチ王子の話題を放映しているのだそうな。

それに関して憤りを感じる人もいるようだが、そもそも地上波の民放TVを見ている人は、そうした放送を受け入れる人たちである、と送り手は考えているのだろう。

欧米の映画を見ていると時々気がつくことだが、収入が低く、満足に教育を受けることができない家庭の表現として"TVを見続ける"というシーンを持ちいることが多い。日本のドラマは見たことがないのでよくわからないが。

"政権交代"を成し遂げたのは、(理由はいまだに不明だが)民主党について現実離れした放送を続けた放送局と、それを疑いなしに信じた有権者である。その点からすればマスメディアはいまだ大きな力を持っているようにも思える。視聴率が下がってきているとかいわれてもいまだにTVの視聴者数は膨大なのだ。とはいえその質には変化があるのではないかと思う。一時TVCmを流している業種は"下流食い"である、という議論が巻き起こったな。

当家はといえば、最近民放TVをみることは滅多にない。であるから彼らがハンカチ王子を押していようがなんだろうが知ったことではない。朝のNHKニュースを何かで置き換えることができればTVから完全脱却も(一部の人を除いて)夢ではないのだが、さてどうすればいいのかな。

一時はWiiをプラットフォームとして使った"放送"に期待をしたが、少なくとも任天堂のマインドは

"スイッチをON すればすぐに情報が手に入る"

ところからははるか遠くに存在している。なぜあそこまで執拗に"確認画面"を入れるのかわからないが、彼らには彼らのロジックがあるのだろう。

誰かusreamを使って24時間ニュース番組など流してくれないだろうか。まともなニュースね。


Evernoteでためこんだ情報をどうしよう

2011-02-04 07:50

Evernoteを使っている。面白いと思えば、すぐにボタンをおして取り込む。安心して忘れる。これが問題なのだ。

ソーシャルブックマークでもなんでもいいのだが、簡単に記録をつけられるのは便利とおもう。問題はそれがあまり役にたっていないことだ。

なぜこんなことを書き出したかといえば今日のブログに書くネタを思いつかず、さて、とEvernoteをひろげてみたからだ。するとあるではないか。ネタがごろごろと。問題はそれがさっぱり頭にはいっていないことだ。誰だ、こんなすごいアイディアを考えたのは。私です。自分で忘れてどうする。

問題は、ネットを遮断し、じっくりと考える時間が減少していることにある。最近携帯電話なしの生活に戻ったので電車の中ではある程度時間がある。しかしまたiPhoneが戻ってくれば、2chなどみてしまうわけだ。そこに興味深い情報がないとはいわないが。

さて、どうしよう。

と問題を投げ出したところで今日はおしまい。とりあえずiPad向けEvernoteアプリを作るのだ。


金や!金さえあればみんな働くんや!

2011-02-03 07:44

とういわけえnative speaker of関西弁が聞いたら怒り狂うような題名をつけてしまった私ですが、皆様お元気でしょうか。

先日こんな記事を見つけた。

「年内にクックパッド抜く」--楽天レシピ、ポイント連動で攻勢 - CNET Japanより引用:

これはレシピサイトの老舗「クックパッド」と同じ仕組みだが、楽天レシピの特徴は3つある。

料理をするとポイントがもらえる

 1つ目は楽天スーパーポイントとの連動だ。レシピ投稿とつくったよレポートの投稿でポイントが付与されるため、ユーザーのモチベーションが非常に高い。オリジナルレシピは50ポイント、つくったよレポートはレシピ考案者とレポート投稿者の双方に10ポイントが付与される仕組みだ。

 たとえば夕飯のメニューのうち、1品をオリジナルレシピで作って投稿し、もう1品を既存レシピを参考につくったよレポートとして投稿すると、合計で60円相当の楽天ポイントがもらえることになる。自分のレシピが人気を集め、数百人からつくったよレポートが届くこともある。すでに10万円相当の楽天ポイントを稼ぎ出したユーザーもいるという。

そうだよねえ。みんな小銭を稼げるとなれば、そっちにいくんだよねえ、、、って。

引用本の記事には、担当者が自分の顔と本名を出している。その上でこうした記事を公開する度胸には関心するが、内容についてはまったく同意できない。というかこの人たちは20世紀に生きているのだろう。

やる気に関する驚きの科学より引用:

1990年代半ば、Microsoftは Encartaという百科事典を作り始めました。適切なインセンティブを設定しました。何千という専門家にお金を払って記事を書いてもらいました。たっぷり報酬をもらっているマネージャが全体を監督し、予算と納期の中で出来上がるようにしました。何年か後に、別な百科事典が開始されました。別なモデルを採っていました。楽しみでやる、1セント、1ユーロ、1円たりとも支払われません。みんな好きだからやるのです。

ほんの10年前に、経済学者のところへ行ってこう聞いたとします。「ねえ、百科事典を作る2つのモデルを考えたんだけど、対決したらどっちが勝つと思います?」 10年前、この地球上のまともな経済学者で、Wikipediaのモデルが勝つという人は 1人もいなかったでしょう。

これは2つのアプローチの大きな対決なのです。モチベーションにおけるアリ vs フレージャー戦です。伝説のマニラ決戦です。内的な動機付け vs 外的な動機付け。自主性・成長・目的 vs アメとムチ。そしてどちらが勝つのでしょう? 内的な動機付け、自主性・成長・目的がノックアウト勝利します。まとめましょう。

ニコニコ動画にはものすごい数の作品が投稿されている。投稿者には一円も支払われない。こちらが払いたくても払えないのだ。なのに投稿のストリームが途切れることはない。この10年、こうした事例には事欠かないはずなのだが。楽天レシピをやっている人たちは、人間というものについて何も知らないばかりかそれについて学ぶ気さえないようだ。

もちろん世の中の常として何が起こるかはわからない。確かにいつか楽天レシピが"レシピ数"でクックパッドを凌駕するかもしれない。

しかし

小銭目当てで投稿されたレシピの集合体がどんな価値を持つかは興味深い点ではある。

もし金のために楽天レシピに投稿しよう、と考えている人がいるなら少し待つことをお勧めする。思うようにレシピ数が伸びなければ、間違いなくポイントの上乗せがあるはずだから。


再びソーシャルネットワークについて

2011-02-02 07:57

昨日は本職の方で、大きなヒントを得たような気になったのだが、まだまとまっていないので映画について。

最後の場面、実際にFriend Requestを送ったのか、送らなかったのかよくわからなかった。そのため何度もリロードするところが意味不明だったのだが、昨日この解釈が正しいのではないかと思うようになった。

『ソーシャル・ネットワーク』 すきなものだけでいいですより引用:

そんなマークを照らす、とてもかすかな光。 一生自分を許してくれないと思っていた、自分が創ったフェイスブックには入ってくれる訳がないと思っていた彼女が、フェイスブックに登録していたという事実。
もしかしたら、ただ単に流行りにのって登録したのかもしれないし、本当にマークを認めたから登録したのかもしれない。それはわかりません。
しかし、マークはそんな彼女のアカウントに友達申請のメールを送り、ただひたすらに、更新ボタンを押し続けます。

彼女からの許可メールが画面に映し出されるのを待っているかのように。

繋がっているのかどうか、確かめるかのように。

自分が、誰かと繋がっているのかを確かめるように。

ちなみに奥様はこの場面を見て

"男の人って、あんだけ金持ちになって成功しても昔のガールフレンドのページを見たりするものなの?"

と言った。私は

"だいたい男とはそのようなものである"

と答えた。


Wizard形式の弱点は

2011-02-01 08:59

ユーザに次々と質問を投げていき、最後に

"あなたにあった○○はこれです"

と表示してくるインタフェースを時々見かける。

一見親切のようだが、いらいらさせられることが多い。理由を二つあげておく。

1.本来一画面に並べて入力させることができる内容を、わざわざ数画面に分散して表示している。一画面なら全体の項目数がどれだけあるかとか簡単に見渡せるのだが、Wizard方式だと全体量もわからない。

2.散々情報を入力させられた挙句"これかよ"といいたくなるくらい的外れの結果がでることがある。
同じような問いかけを人間が行う場合には、途中で相手の顔色を見ながら情報を小出しにしてくれるのだが、あいにくコンピュータは人間の顔色を伺ってはくれない。

一ページに項目をならべたとしても、途中の入力によって選択項目を変更することは容易にできるのだから、実はWizard形式ってあまり意味がないのではなかろうか。

また顔色を伺うことができないコンピュータであれば、検索条件を変更したさい、瞬時に結果を表示(一部でもよいから)してユーザのフィードバックを得ることが重要なのではないかなあ。