ニコニコ学会ベータで失望したという記事を読んで

2013-12-27 06:50

いくつか考えるところがあったので書いておきたい。

前半は初音ミクのオペラを作った渋谷慶一郎を囲む会で、ホリエモンはまだ出てなかったので、とりあえず安心。だが......

聞くのが苦痛だった。壇上の人々が何を言っているのかぼくはさっぱりわからなかったし、わかりたいという気にもならなかった。個別の単語はわかるんだけど、それが論理的にまったくつながっておらず、そしてそれを各人の発言も論理的にまったくかみ合わず、単にその単語の表面的なつながりだけであちこちふらふらするだけなんだもん。

via: ニコニコ学会ベータでの失望 (12/21) - 山形浩生 の「経済のトリセツ」

こういう会話をする人は多い。というかほとんど芸の域まで達している人をみて「すごいなあ」と感嘆することはある。

こういう「何も言っていないが、とりあえずそれらしい単語を並べる」という話芸に出会ったとき、選択肢があれば私は黙る。何を言っても無駄だからだ。

ちなみに、ニコ生でついていたコメントも、半分くらいの連中はちょっとした言葉尻で知ったかぶりをしたい連中が半分、わからないことがなにやら深遠だと思っているバカが半分、あとの半分は正直にわかんないと言える連中だった。

via: ニコニコ学会ベータでの失望 (12/21) - 山形浩生 の「経済のトリセツ」

これも「ふむふむ」と頷ける割合だ。というか「衒学的なゴミ映画」の映画評はほとんどこんな感じ。困ったことに映画評を自ら書く人間は、ほとんど「しったかぶりか深淵な事」を言いたがる人だ、というのが困ったところなのだが。

が、常識人だと思っていた江渡浩一郎が、それに同調しはじめたのにはさらに驚いた。「いやあ、大学卒と専門学校卒の人は全然ちがいますよ。絶対ちがいますよ」

......唖然。

ホリエモンはそれを受けてさらに、いや一体お前らが何を言っているのかわからない、と何度も繰り返した。

via: ニコニコ学会ベータでの失望 (12/21) - 山形浩生 の「経済のトリセツ」

私は堀江という人をほとんど評価していないが、ここで「お前らが何を言っているかわからない」と公言できるところは「まとも」だと思う。しかし「場」というのは基本的に多数決の場所なのだ。おかしなことを言っている人の中で一人まともなことを言ってもなんともならない。

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こうした場所はいろんな場所で観たような気がする。いわゆる「日本人の議論ベタ」というやつである。もっと言えば「議論が芸になっていない」つまり傍からみて面白く無いのだ。

こうやって人前で議論するからには、「議論を聞いて楽しんでもらおう」と思っているに違いない。(金までとってるんだから)というわけで、壇上にいる人達は「観客に楽しんでもらう」という義務を負っているわけだ。

そう考えれば、少しは余裕をもって議論をできないかな?仮に意見が異なったとしてもそれは「俺の意見が否定されている!」じゃなくてプロレスラーが技を掛けあっているようなものだ。であれば、相手の技を見事にうけ、そのあと自分の必殺技を繰り出せば、観客はわいてくれると思うのだ。

日本人の議論ベタの根本にあるのは、この「余裕のなさ」だと思う。なんだか常に「皇国の興廃この一戦にあり」的な余裕のなさで議論するから傍からみてつまらなくなるし、感情的、抽象的になる。そんなところで何喋ったて対して変わるわけじゃないんだから、みんなの前でプロレスを披露してはどうかなあ、と思うのだが。


広報担当の仕事

2013-12-25 07:03

広報なる仕事に従事したことはないし、おそらく一生することはないだろう。だからその苦労については想像することもできない。というわけで見る側として無責任に文句を言えるわけだ。

サムソンは商業的にすばらしい成功を収めているが、そのCMのセンスの悪さでも定評がある。(今年のSuper Bowlが楽しみだ)最新作を見てみよう。

サムスンの意識としては「クリスマスプレゼント」(ついこちらと比較したくなる)のつもりなのかもしれないが、少々的外れなのではなかろうか。

しばしば巨匠の制作する映画には謎めいた部分が残る。サムスンのCMビデオを見て感じる違和感も、それと類似のものなのかもしれない。ともかくビデオを見て、そしていろんな人が感じた疑問点について考えてみて欲しい。

via: 皆が幸せなホリデーにちょっとイラっときたので、サムスンのCMにケチをつけてみた | TechCrunch Japan

いや、本当に見ていてイライラする。これを見て誰がサムソンの腕時計型端末を買いたくなると思っているのだろうか。しかし少なくともサムソンの広報はそう判断したのだ。あるいは全然違う思考方法で決定されたのかもしれんが。

しかしサムソンを上回る力作-そして斜め上の広報担当者の努力-がここにある。

NokiaのWIndows RT タブレットのCMらしいのだが、一体何が言いたいのだろうか。解釈に困ったときは人の意見を聞いてみるのがいいだろう。

Todd Green1 日前 Certainly a miss. They must have double agents in the ad department sinking them on purpose.
NOKIAを意図的に沈没させようとしている、二重スパイが広報部にいるに違いない。

うん。それなら理解できる。

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というわけで、おそらくうちの娘には受けが悪いであろうAppleのCMである。

[Apple - Holiday TV Ad - Misunderstood | YouTube

片時も iPhone を手放さず、クリスマスの家族の集(つど)いからもひとり離れている少年。

そんな少年が iPhone からテレビに映してみせた家族の姿・・・

みんなから離れていると「誤解されて」いた少年も、やっぱり家族の一員だったのだ。

via: Misunderstood(誤解されて) | maclalala2

WWDCでみたDesigned by Apple in Californiaの時からだが、Appleの「商品の姿を明示的に出さない」姿勢はここでも顕著である。

それ故うちの娘には「何が売りたいかわからない。ダメ」と評判が悪い。しかし私のようなApple信者からみるとここでAppleが目指しているものは明確である。

「人々の生活をよりよくする製品」

それは、髪の毛を生やすための製品でも、女の子に自慢するための製品でもない。
少なくともこの3種類のCMを見る限り、私はApple原理主義者でよかった、と思うわけだ。

さて、Tim Cookは2014年に新しい、おそらくは全く新しい製品を出すことを予告している。それはどんなものになるだろう。仮にiWatchと呼ばれるものであったとしても、それは「女の子にみせびらかしてナンパするための製品」ではないことが期待できる。


近視眼的になった日本社会

2013-12-24 07:08

日本のロボット開発については、このブログで文句を書くことが多い。しかしおそらく私は間違っている。というかものの一面しか見ていない。

デモしかできないゴミのようなロボットが有名になる一方でこういうニュースがあることを知る。

2013年12月20〜21日に米フロリダ州で開かれた、米国防総省高等研究計画局(DARPA)主催の災害対応ロボットの競技会で、最近グーグルが買収した日本のヴェンチャー企業「SCHAFT」のチームが1位になった。

via: DARPAロボコンで勝利した日本のヴェンチャー企業が、グーグルに買収された理由 « WIRED.jp

Darpa Grand Challengeのレベルと、日本の「ロボコン」を比べて悩む必要はない。ちゃんと日本のベンチャー企業は彼らと同じ土俵にたって勝てるのだ。つまり少なくとも「技術者の質」において我が国は世界で競えるレベルにあると結論付けることができる。

過度の一般化が大好きな私は同じような論法で、すなわち日本のメディアで取り上げられるベンチャーにゴミが含まれていることが多いことを理由に「日本のベンチャーもだめだ」と主張することがある。これも間違っている。なぜか日本のメディアでは大きく報道されないがすばらしい仕事を成し遂げている日本人が経営するベンチャーはいくつも存在するのだ。

では何が悪いのか。

今日はその一つだけを書いておく。

鎌田は「SCHAFTは、トップレベルの研究者たちが、寝食を忘れて努力している。これで、世界と戦えないはずがない。ただ、日本の投資会社や投資家は、短期間で結果を求める。ロボットのように10年単位でみていかないといけないものには投資をしたがらない」と指摘する。

via: DARPAロボコンで勝利した日本のヴェンチャー企業が、グーグルに買収された理由 « WIRED.jp

若い人がこの文章を読んでどう思うかわからない。しかし年寄りの私はかなりの感慨とともにこの文章を読む。

1980年代から90年代にかけ日本はとても強い国と思われていた。そしてその強さを分析する報告がいくつも存在していた。

ここに書かれていることは、その「強さの理由」の丁度裏返し、米国は「こうだから弱い」と言われていた理由そのままである。当時日本は終身雇用制と安定したケイレツの強さで、四半期ごとの決算に追われる米国企業とは異なり、長期的な技術に投資することができる。それ故強い、と言われていたのだ。いつのまにこんなことになってしまったのだろう?

もちろん「そもそも当時の分析が的外れだった」ということもできるが、おそらくそれは正しくない。では問題はどこにあるのか。ジューコフの言葉を持ち出して投げっぱなしにしても問題は解決しない。


SIMフリーiPhoneで困った人

2013-12-20 06:44

SIMフリーiPhoneが何の前触れもなく発表された。その直後の反応がいろいろおもしろかった。

今の携帯電話の課金体系というのは、誰も理解できないほど複雑になっている。しかしマクロでみてみよう。携帯電話3社は、お互い競いながらも実に莫大な利益を挙げている。つまりもうかっているのだ。仮に古典的な資本主義の論理を用いれば、自由競争の元では利益は0に近づくはずなのに。

というわけで、一括0円だの、なんとか割引とか言われてもほとんどの人はかなりの料金をぼったくられていることになる。なんとか割引で目をくらませながら、結局キャリアが得をするようになっているのだ。

そこにでてきたのSIMフリー。これをやられると「本体代金」と「月々の通信料」がまるはだかになってしまう。これはまずい、ということでいろいろな動きがあるように思う。まずしがらみのない(であろう)立場の声

普通に3キャリアでiPhoneを買った場合。
本体大の割引の月々サポートがかかるとはいえ、かかる料金は毎月約8000円。
2年間使ったとして
8000円×24=192.000円。

AppleストアでSIMフリーiPhone買ってmvnoで使ったとして。
iPhon5s 16GBで本体代71800円+(980×24)=95.320円。

オーマイガッ!!半額!!

via: ■SIMフリーiPhoneで泡を吹いたひとリスト。そしてmvnoデビューすれば最強。 | iPhone愛用中・元ドコモ店員のブログ

ところが既製のメディアだとこんなことを書くわけにはいかないようだ。CNETという媒体があり、トップに記事が並んでいる。だいたい日替わりでトップの記事は入れ替わっていくのだが、不思議なことにずっと掲載されている記事がある。そこから引用しよう。

そして、通信事業者(キャリア)の複雑な販売システムから逃れ、端末と回線を分離して自由にしたいと漠然と考えている人も多いだろう。分離すれば月額1000円以下の低価格SIMを使って安くiPhoneライフをと考えている人も多いかもしれない。

 しかし、ちょっと待ってほしい。SIMフリーiPhoneは特定のキャリアを利用しなくていい代わりに現在の手厚いキャリアの優遇措置も受けられないため、買い方によっては損してしまうこともある。

via: SIMフリーiPhoneはお得?--フリーダムを考える - CNET Japan

多分この記事を「かかされた」人はわかってやっているのだと思う。「しかし、ちょっとまってほしい」は朝日新聞のトンデモ記事を揶揄する時の常套句だからだ。

この記事を読むと「何のことだかわからんが、まあ3キャリアを選んで置けば安心か」と誰もが思うだろう。そうした点では実に見事な文章だ。

「手厚いキャリアの優遇措置」などというものの、その優遇措置の原資はどこから来てるんでしょうね?キャリアはボランティア精神にとむNPOだとでも?

この記事がトップに掲載され続けているのにはやっぱり理由があるんだろうなあ、と思う今日このごろである。それだけSIMフリーiPhoneの衝撃は大きかったのだろう。

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ちなみに私はiPhone4S(海外から輸入版)+IIJのSIMで大変ご機嫌にくらしている。問題は次だ。

Mac Book Airは手放せないので、テザリングができないと困ることが多い。ところが国内で販売されているSIMフリーiPhoneはテザリングができないらしい。これは困った。(シャッター音はまあ我慢するとして)

というわけで、また海外から輸入しなくちゃならんのかな。。iPhone6Cだと思うが。問題はキャリアである。正確に言えばMVNO業者。

IIJでご機嫌だったのだが、Biglobeが新しいプランを出してきた。こちらには無線LANがついているところが大きい。となるとちょっと浮気しようかとも考える。しかしそう遠くない将来子どもたちがスマホをもつことを考えると、IIJの3枚SIMを使える「ファミリーシェア」は非常に強力だ。奥様はどうしようもないが、子供二人と3人で仲良く使って2688円。ところがBiglobeでSIM3枚を持とうとすると3980円。この差は痛い。そりゃもちろん使えるデータ量が大きいんだけどね。

それに動作検証の結果を開示する点でもIIJのほうがいいし、、というわけで悩みはつきないのであった。

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その昔私はこう書いた。

「iPhoneを日本で販売してくれれば、家族全員乗り換えるぞ」

その孫社長であるが、多分日本の携帯電話業には飽きたんだと思う。最近とんと姿をみせない。おそらくSprintとT-Mobileの件で忙しいのだろう。

記事中には具体的な情報はあまり含まれておらず――ただし、「ソフトバンクの孫正義が中心になってこの話を進めようとしている」という点は目を引く

via: ソフトバンクと米T-モバイル--異端児をトップに戴く「似たもの同士」? - ZDNet Japan

今やiPhone,iPadの発売は恒例行事となった。だからもうそんなところには顔を見せない。AT&TとVerizonが2強となっているアメリカで、また日本でやったような「3位からの逆転」を目指しているのだろう。しかし元気な人だ。ところでソーラーなんとかはどうしたんですか?

その手法にはいろいろ批判があっても、ついこないだまで「出版なのかなあ」というぼんやりしたイメージを持つだけだった企業が今や米国第3位のキャリアになろうとしている。こうした急成長にはいろいろな要素があるのだと思うが、それについてはまた別の機会に。


バブルが繰り返される理由

2013-12-19 06:47

Bitcoinが暴落したのだそうな。

現在この記事の執筆時点でのBitcoinの価格は606ドルだ。Bitcoinは古典的なバブルである。下にMt.Goxの日ごとの値動きのチャートを載せておこう。

2013-12-18_09h36_34

バブルが破裂してBitcoinの価格が元に戻るのに何の不思議もない。Bitcoinがバブルであることを説明した過去記事を振り返ってみよう。

via: Bitcoinはバブルだ―暴落は絵に描いたように予想通りの展開 | TechCrunch Japan

私が面白いとおもうのは、このグラフの形である。ぐいぐいあがった後、どんと下がる。そのあと少し持ち直して、やっぱりごん、と落ちる。

このグラフの形をどこかで観たことがある、と思えばこれだ。

NASDAQの推移

via: Little Guessing Game

多分私なんぞがいうまでもなく、どうしてこのような「2段階落下」をするのかとかこの状況で儲けるためにはどうすればいいか、などいろいろなところで研究とかセオリーがあるのだろう。

面白いのは

なぜ「バブル」が繰り返されるのか?ということ。
私はこういう経済関係について何もしらんが、想像であれこれ妄想を書いてみよう。

・バブルの存在を必要としている人がいる、ということ。相場がうごけば、それに応じて金を失う人がおり、ということは儲けている人間がいるということだ。

バブルに踊らされるカモを集めることができれば、バブルで大儲けすることができる。

When will the people who called Bitcoin a bubble admit they were wrong?

via: When will the people who called Bitcoin a bubble admit they were wrong?

こういう記事を書く人間が、無知に動かされているのか、あるいは別の動機からかはわからないが、バブルになると必ず登場するのは確かである。2000年に存在したNASDAQバブルではこんな人がいた。

ハイテクに投資せよ、さもなくば死が待っている!

via: Little Guessing Game

池上なんとかいう、人は、バブルは15年ごとに繰り返される。なぜならそれくらい年月がたつと、社会で活躍する人が入れ替わり、バブルの痛みを忘れるからだとかなんとかTVで説いていた。そうかもしれないが、私見ではもっとバブルは頻繁に繰り返されているように思う。中国の不動産バブルとかBitcoinとか。というわけで2つ目の理由

・バブルを「これはバブルじゃなくて本物だ」と主張する人がかならずどこかから湧いてくる。そしてその通り行動する人がいる。それぞれ2種類の人間がおり、バブルであることを知っており、他人をはめようとしている人間と、歴史から何も学ばない愚か者に分類される。

おそらく上記2種類の人間はそれぞれ別の動機から次のバブルを狙っているに違いない。前者は儲けるために。後者は「とにかくバブルで踊る」ため、自分が馬鹿ではないことを証明するため、さらに深みにはまるために。


Yahoo Mail in trouble

2013-12-18 07:12

多分Yahoo Japanのシステムというのは米国Yahooと切り離されているのだと思う。Yahoo Japanのロゴは古いままだし、メールのインタフェースも明らかに違う。

さて、数週間前こういうニュースが流れた。

According to the email, sent by Yahoo! execs Jeff Bonforte and Randy Roumillat, only a quarter of staffers have made the switch to their own mail product.

via: No One at Yahoo! Wants To Use Yahoo! Mail

米国のYahooがメールシステムをアップデートしたのだが、社員ですら25%しか使っていないとのこと。でもってエライさんから「皆さん、新しいメールを使いましょう」というメールが流されたと。

こういう「正しい行い」を命令するメールが流される、というのはあまりよい兆候ではない。でもってここ数日新しいYahoo Mailはトラブルに陥っているらしい。

by Marissa Mayer, Yahoo CEO

This has been a very frustrating week for our users and we are very sorry.

via: An Update on Yahoo Mail | Yahoo

Mayerからこのようなメッセージがでている。素直にSorryと言っているところはよいと思うが、それだけ彼らの失態がでかい、と見ることもできる。当然のことながら、昨今、フリーですばらしいメールシステムはいくつも存在している。ユーザにとってみれば、Yahoo mailを使い続ける意味などあまりない。

Many users said they would be switching to rival service, Gmail.

via: Yahoo Mail Fail: Three Day Outage Ends, Issues Persist (YHOO)

多分米国Yahooが抱えている問題というのは、わたしのような遠くの野次馬が把握しているより大きいのだと思う。


田中の移籍から見る「日米交渉力」の格差

2013-12-17 06:39

試合はみないが、ビジネスとしては面白い日本のプロ野球である。

あれこれ紆余曲折の末、楽天の田中という人が米国に移籍できるようになったのだそうな。

マクロでみれば、今まで青天井で移籍金を得ていた日本の球団が、最高20億円にされてしまったわけだから惨敗である。日本側には何のメリットもなく、MLBだけが得をする結果である。

その「敗戦」の敬意をざっとながめれば、「決められない」「大きな方針がない」日本的意思決定プロセスの敗戦であることがよくわかる。

★11月6日 選手会が新制度について「選手、NPB球団に全くメリットがない」と異議を唱え、日米間の合意が延びていたことが発覚
★同14日 選手会がポスティングシステムの新制度を2年間限定で受諾すると表明
★同15日 MLBが新制度を取り下げて修正案を提出すると発表

via: マー君メジャー移籍決定的!楽天・三木谷オーナーが容認 (3/3ページ) - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

まず「なんでも反対」の選手会。あーだこーだと意味もなく結論を引き延ばしている間に、MLBは切れてしまった。

時間だけが経過し結局「上限額20億円」というMLBにしかメリットがない提案を受諾することになる。こんどは楽天が「もっと金をよこせ」とゴネだす。

★同7日 楽天が田中の去就問題について協議。新制度の約20億円の上限額では移籍は認められないとする球団方針を固め、立花社長は田中と残留交渉を行う方針を明らかにした

via: マー君メジャー移籍決定的!楽天・三木谷オーナーが容認 (3/3ページ) - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

ここでゴネてみれば、誰かが上乗せしてくれるとでも思ったのか。「メジャーに行くはずだった」田中を一年働かせれば儲かるとおもったのか。「約束を金のために反故にした楽天」というイメージがつくことに誰が気がつかなかったのか。プロ野球をもっているのは「広告宣伝」のためでしょ?

でもって結局田中は100億でなく20億でアメリカにいくことになる。何やってるんだか。

プロ野球の交渉一つをみて日米の交渉力などと言ってはいかんのかもしれん。しかし「持ち帰って検討します」の弊害はそれこそ私が働き始めたころから言われていることだ。当時はまだ「日本のものづくりは世界一!」と思っていたけどね。

そうやってみんなで仲良く責任を曖昧にしていれば、確かに組織内は平和になるのだけど、敵には勝てんよ。


人と違うことが強みとかいいながら

2013-12-17 06:37

ゲストスピーカーやMENTORSHIPに参加する先輩学生も加わった全員で記念撮影

ゲストスピーカーやMENTORSHIPに参加する先輩学生も加わった全員で記念撮影

via: 「人と違うことは弱みではなくて強み」女子学生限定アプリ開発イベント開催 -INTERNET Watch

全員で「同じピースサイン」をして恥ずかしくないの?馬鹿なの?


巨人軍原監督に見るリーダーシップ

2013-12-16 07:15

原監督という人がいる。実は監督としてよい成績を挙げているのだが、誰も「名監督」と言わないらしい。

長い巨人の歴史を振り返ってみても、これだけの経歴を誇る人物はそういない。一概に比較はできないが、単純に成績面だけ見れば前人未踏のV9を達成した川上哲治氏(故人)に次ぐ功績を残していると言ってもいいだろう。王貞治氏(現ソフトバンク球団会長、巨人軍OB会長)や長嶋茂雄氏(巨人終身名誉監督)の巨人監督時代の成績をはるかにしのぎ、指揮官としては事実上の"2トップ越え"を果たしているにも関わらず、毒舌の巨人OBたちからは「ONに比べれば原なんて求心力もなく、まだまだヒヨっ子」という指摘が絶えない。

via: 珍言連発の原辰徳監督は「名将」か、それとも「迷将」か? (Business Media 誠) - Yahoo!ニュース

正直日本のプロ野球には興味がないのだが、こうした奇妙な文化は野次馬として面白いと思う。でもって昔解説で原氏の言葉を聞く度

「こいつはアホではないか」

と思った。
しかし

リーダーシップというのは面白いもので、名選手は名監督になれるわけではない、という言葉もある。「アホ」でも、いやそうであるから名監督になれる、という側面もあるのではないか。

「あのイチローが、原監督のことを『あんな面白い人、いないよ。WBCでは一緒に野球ができてとても良かったと思っているし、俺が、俺がと出しゃばり気味のボクら選手たちを、常に明るく熱い言葉でぐいぐい引っ張っていただいた』と絶賛していたんだ。

via: 珍言連発の原辰徳監督は「名将」か、それとも「迷将」か? (Business Media 誠) - Yahoo!ニュース

塩野七生の著作にあったように記憶しているのだが

「リーダーとは"私が支えなければ"と部下に思わせることができなくては」

というのも確かだと思う。熱意はあるが、どうにも変なリーダーを「しょうがないなあ」と選手たちが支える。全体としてみればこれも立派なリーダーシップだ。特に各チームのトップ選手を集めたようなチームを率いるためには、こうした「ぼんやりとした」大将がいいのかもしれん。

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とはいっても、選手の側からみればそうした「名監督」のコトバ全てに従うわけではない。

「優勝旅行に来ている選手の数が少ない。喜びを分かち合うことは大事なこと。選手がたくさん集うようにしてほしい」

via: 来年V旅行は全員集合!巨人・原監督、村田に異例の"陳情" (サンケイスポーツ) - Yahoo!ニュース

そりゃ日本人にとって「あこがれのハワイ航路」だったころは「優勝のご褒美にハワイ旅行」ってのが成り立ったんだろうけど、今どきなんで「勤務先」の人間と旅行にいかなくちゃいかんのか誰も理解できない。

自分が「ご褒美」と思うが相手にとっては苦痛でしか無いことを強制するのは、まあなんというか性犯罪にも共通する点があると思うのだがいかがなものだろうね。

今どきこんな「社員旅行」がまかりとおる団体というのも実に興味深いのだが、これについて書きだすのは危険なので、このへんで。


第3のOSの運命

2013-12-13 07:01

TizenとかFireFox OSがスマートフォンの第3のOSだとよばれて幾星霜。話はいいのだが、問題は

「実はOSを作ることはそんなに簡単ではない」

ということにある。というかどうもそうらしい。

Tizenはいつまでたっても登場しない。もちろんiPhone一極集中が進む日本で日の目をみないのはわかるのだが、世界でみてもどこにもでてこない。アプリコンテストなんていわれてもそもそもそのアプリが動く端末はどこにあるのだ。

それより「マシ」であり、アーキテクチャ的にも特徴のあるFireFox OSだが、こんな記事を読んだ。

Yes, I did the unthinkable. After a while I tried to avoid using the phone entirely.

via: Firefox OS Review: A Month With Mozilla Made Me Hate Phones | Digital Trends

FireFox OSを搭載したスマートフォンをしばらく使ったら、そもそもスマートフォンに触らなくなった、というのだ。

これはスマートフォン中毒の治療によいかもしれん、とか言っている場合ではない。現状とにかく碌なものではないらしい。


しかしそう考えると、WebOSというのは驚異的な製品であったことがわかる。iPHoneが発表されてからたった2年でリリースされたのだ。しかも(直接さわったことはないが)それなりに動いたと聞いている。

webosを作ったのは誰だったのか。そしてその男(もしくは女)はいったいどこで働いているのだろうか。


戦うロボット

2013-12-12 07:02

ロボコンとかアシモとか日本は2足歩行ロボット大国だとか。

私は専門的な話は知らんよ。でもこれを見よう。

まだ線がついてるじゃないか、とかそういう問題ではない。このロボットには(少なくとも私が)今まで聞いたことがない特性がある。

足と手が左右で同じ部品を使っており、容易に交換可能なのだ。

これは補給が容易ではないフィールドで使うことを最初から想定されて作られたロボットだ。そして私は日本でこういう話しを聞いたことがない。

今ASIMOのサイトを見てみると、こんなことが書いてある。

ASIMOは姿勢の傾きを制御することで、安定した旋回走行、8字走行をすることができます。
(2005年発表技術)

via: Honda|ASIMO|ASIMOについて|歩く・走る・登る

それはすごい。さて、これを見よう。

フィールドで使えるロボットならば、瓦礫の上を歩けなくてはならない。あたりまえだ。ではなぜASIMOは平らな面だけを走っているのか?

ーーーーー
少なくとも大きく宣伝される日本のロボットは「日本のロボット」という型にハマっているように思える。それは「日本のロボット」としてはたいしたものだが、その型から一歩外にでた途端、何の役にも立たなくなる。


指標を間違えるということ

2013-12-11 07:39

Microsoftは戦う企業である。このブログでも何度か取り上げたが、Chromebookに対して戦いを挑んでいるようだ。そしてiPadに対してはどういう手段を使ってか知らないが提灯記事をたくさん書かせているようだ。

 外出時はタブレットとして使い、必要があればタイプカバーとの組み合わせでノートPCのように効率的に入力し、会社に戻ってドックにセットすればデスクトップPCとして使える。1台ですべてをカバーすることができる。

 これがiPadならどうだろう? サードパーティ製の外付けキーボードを使えば、貧弱な(CPUパワーが低い)ノートPC代わりには使えても、デスクトップPC代わりにはならない。プログラムもパソコンと共用することはできない。

 Surface Pro 2であれば、すべてを1台で処理することで、プログラムライセンスも1つでいいし、データを転送する手間もかからないというのも大きなメリットだ。一般的なビジネスシーンにおいては、Surface Pro 2の優位は圧倒的といえる。

via: 新Surface、圧倒的優位なるか?1台で、ほぼすべてのビジネスシーンをカバー (Business Journal) - Yahoo!ニュース BUSINESS

しかしMicrosoftにとっては気の毒な事にSurfaceは売れていない。いや、Microsoftの製品はエンタープライズ分野では圧倒的な強さを見せているが、一般消費者には全く人気がない。この記事を見よう。

Here's the Microsoft Store:

MicrosoftStore2

Photo by Matthew Yglesias




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This is not a trick of the camera. There were zero shoppers in the store. At noon. On a Sunday in December at peak retail shopping season.

And here's the Apple Store:


AppleStore2

Photo by Matthew Yglesias



It is crowded.

via: Microsoft Store Pentagon City is empty on a pre-Christmas Saturday.

ショッピングシーズンの日曜日の昼に、Microsoftショップには誰もいない。山積みになったXbox oneが可愛そうだ。

引用元の記事にもあるが、問題は店舗にあるのではない。かりに両者で同じ製品が売られているとすれば、ほとんどの人はMicrosoftショップに行くと思う。だって空いているし、これなら店員を捕まえるのも簡単である。

問題は製品にある。そしておそらくMicrosoftにはその理由がわかっていない。Logicalに考えれば、確かにSurfaceの優位性は圧倒的だ。ちょっというと

「俺は高学歴だし一流企業に勤務している。女に持てないはずがない!」

と一生懸命喚いている男のようだ。(まあ実際そこそこモテるんだろうが)

では

お前が「iPadには存在し、Surfaceには存在しない指標を挙げてみろ」といわれるとハタと困る。多分Microsoft内部でも同じことが起こっているのだろう。かくしてMicrosoftはSurfaceに磨きをかけつづける。私の考えでは間違った方向に。


未来はいつも悪夢

2013-12-10 06:52

こんなビデオを見つけた

いつでもどこでも情報機器にアクセス、がこんな悪夢を生む。音声インタフェースが人間にとって自然なインタフェースだとか言っている人間はこのビデオを見て少し考えるべきだ。

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こうした情報機器の問題はなんだろう。話の途中(とこちらは思っている)で携帯電話を覗かれる不愉快な経験をしたことがあるのは私だけではないと信じたい。

話としてはこうだ。情報機器(あるいはその先にある人間)との対話、というコンテキストがどこにでも入り込んでくることが問題だと。物理的な制約を超えて情報機器あるいは他の人間との対話が可能になってしまったことにより、目の前に誰がいるかを考えず「話しかける」滑稽な状況が生まれたと。

問題はコンテキストの混乱。会社のメールをどこでも閲覧できるようになった瞬間から、プライベートなやすらぎの時間がなくなった。どこでも仕事になってしまったのだ。

「便利さ」と引き換えに失ってしまった価値についてよく考える必要がある。そして「便利さ」を制限する必要があるのだ。いわば携帯情報機器というのは原爆のようなものである。それは確かにその目的に対してとても優秀である。しかしそれを使った時の影響はどうか?今のところ、という強固な条件つきだが、人間は2回しか原子爆弾を実標的に対して用いていない。つまり「便利さ」を制限することは人間にとって可能なのだ。

より小型の「情報機器」はあっというまに蔓延し、いろいろな問題をもたらしている。個人的にはこの「小型原爆」との付き合いが少し上手になったと思っている。取得する情報をどんどん減らしているのだ。それで損することはほとんどないし、心は少し安らかになったと思う。

Google Glassははたして普及するのだろうか?数多い時計型デバイスはどうか。どこかでそうした試みが無意味になっていることに誰かが気がつくだろうか?


WISS2013に行ってきたよ

2013-12-09 07:27

詳細はレポートはそのうち会社のブログに書くと思うので、ここではつらつらと断片だけを。

今回は論文発表はなし。落ちたからではなく、今年の前半は「へやくる!」の開発で半死半生になっていたのでとても論文まで手が回らなかったからだ。

とはいっても手ぶらで行くのは気が引ける。というわけで「へやくる!」のデモ発表をした。考えてみたらWISSでデモ発表をするのは10年ぶりだな。

一番最初のデモの時間に発表させてもらったのは幸運だった。最初に仕事を終えておけば、あとは気楽である。

カンファレンスの印象、というのはどこで決まるのだろうかと思うことが多い。今年はわりと「小粒な登壇発表」が多かったと思っているのだが、じゃあ印象的なものがなかったかと言えばそうではない。

料理画像をアニメーションすることによる魅力的な料理動画生成システム

Program.files/032.thumb.png

崎山 翔平, 岡部 誠, 尾内 理紀夫 (電気通信大学), 平野 廣美 (楽天株式会社/電気通信大学)

1枚の料理画像をアニメーションすることでより魅力的な料理動画を作成するためのシステムを提案する.泡や湯気,具材の揺れなど,料理をより魅力的に見せる要素は多く存在するが,これらは非常に多くのパラメータを持ち,アニメーションの中でうまく表現することは難しい。本研究ではユーザの少ない入力を基にシステムがそれらのパラメータを適切に設定し,誰でも簡単に短時間で料理動画の生成を可能とするシステムを実現した.

via: プログラム - WISS2013

この研究には思わず涙を流した。笑いすぎて泣けてきたのである。平たく言えば、一枚の静止画から動画を合成する試みである。対象は「鍋」。湯気をつけ、材料の粘性を考慮し泡をつけ、材料が変形する様子をシミュレートする。この「鍋」への愛はなんなのだ。

役に立たないとは言わない。しかしそもそもなぜそんなに鍋に拘るのか。しかしこの発表が「発表賞」を受賞したことに注目しよう。古今東西人の心を動かすのは、見方によっては「狂気」とも言えるパッションなのだ。

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WISSが終わったあとの非公式エクスカーションは「沢田マンション」だった。
説明によれば、ここを作った人は「マンション」なるものがあることを知り「これを作ってやる」と(理由はよくわからないが)決意したとのこと。この説明を聞いて他のWISS参加者がどう思ったかは知らない。しかし私はWISSのコンセプトにこれほど合致した場所があるだろうか、と思った。

WISSで発表することに何のメリットがあるのか?聞くところによれば、アカデミックの世界では全く業績の中に入らないという。では何故発表するのか?それは沢田氏と同じ

「これを作らなければならない。作って、そして発表してやる」

という根拠の無い決意ではないか。というか少なくとも私はそうだ。

沢田マンションが持つ一種独特な雰囲気と「鍋動画」には共通するものがあると思うのだ。

というわけで今年もいろいろな人とお話をさせていただき大変有意義であった。何が有意義が具体的にはわからんのだが、とにかく楽しかったことは確かだ。さて、来年どうするか。


自分の顔を見ること

2013-12-03 07:13

だれでも自分のことは2割位本物より良く思っている、というのは母の口癖である。私も基本的には同意する。

先日<ステマ>Goromi-Tube ver2.0.1を使って</ステマ>こんなCMがあることを知った。

話しとしてはこうだ。警察で似顔絵を書いていた人が、一人の女性の似顔絵を2枚描く。ただしその描き方がかわっている。

一枚目は女性自身による自分の顔の記述を元に描く。画家は女性の顔を決して見ない。

二枚目は、彼女としばらくあれこれ話した人たちの記述を元に描く。

そして最後に描かれた女性は2枚の「自画像」と対面する。

先に書いておくがこのCMにはパロディが山ほど存在する。実際ナルシストなら「自分の記述を元にした似顔絵」のほうがはるかに「美しい」ということもあるだろう。

しかしこのCMにでてくる女性たちは違った。2枚目の方がいろいろな意味で「美しい」人だったのである。

Do you think you are more beautiful than you think ?

Yes.

かくのごとく自己評価というのはとかく間違えがちであり、結果としていろいろな努力も全く的外れだったりする。

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もう一つ「顔」に関して。

131202smile00.jpg

131202smile01.jpg


写真を見ると、同じ人なのに右と左では全然雰囲気がちがいますよね。

via: 写真うつりをよくしたい人必見! ポイントは下まぶた(動画あり) : ギズモード・ジャパン

人が鏡をみたり、写真を撮られるときの様子を見るのは面白い。多くの人が通常より目を「かっ」と見開く。

みなさんプリクラ、撮ってますか? 最近のプリクラってデカ目になったり小顔になったり美肌になったりと、撮った人を「別人か!?」と思うくらい、バッチリ美化してくれるんですよね。

そんなプリクラの様々な補正効果を打ち消し、撮影者の素顔を再現してくれるiOS向けアプリ「プリクラ補正軽減 Primo」が人気を博しています。

via: 目から汗が...。プリクラの補正を打ち消すアプリ「プリクラ補正軽減 Primo」の舞台裏(動画あり) : ギズモード・ジャパン

そうした効果を人為的に強調するプリクラソフトまであるくらいだ。しかしあれですよ。それは間違っている。スクインチですよ。スクインチしたほうが写りがよろしい。目をかっと見開くのは間違いだ。

かくのとおり自己評価というのは難しいし、自己評価が間違っていれば様々な努力は無駄どころか逆効果になる。自分を見るのが難しければ他人の力を借りるしか無い、ということなのだが、こえがまた難しかったりするんだろうな。


敵を見つけてそいつを倒せ!

2013-12-02 06:56

元Microsoft社員の中島氏によれば、Microsoftのカルチャーとはそうしたものだそうな。

戦いが大好きなアメリカであるからして(Ref:Patton)比較広告が日本に比べれば多い。真に受ける人がどれだけいるかしら無いが、私のようなひねくれ者にとっては笑いのネタに鳴ることが多い。さて、MicrosoftがGoogleのChrome bookを叩いているんだそうな。

まだ知名度がとても低いChromebookを標的にするのは、何だかおかしい。教育市場の一部を除いては、ほとんど売れてない製品だから、ネガキャンのコマーシャルでわざわざ叩くのもへんだ。しかもこれまでのScroogledのビデオの中で、今回のがいちばんおもしろくない。事実誤認が多いことは、重要な問題かもしれないけど。

via: MicrosoftのGoogleたたきCM, 今回は質屋で換金を拒否されるChromebook | TechCrunch Japan

引用されているビデオをみてみたが、確かに全くおもしろくない。類似のロジックを使えば、Surfaceを宣伝することもでき、それに事実を含めることもできるのだが。

同じCMに関する別の記事を読んで知ったのだが、米国Amazonのラップトップベストセラーのトップ3中、2つがChromebookなのだな。こうしたMicrosoftのChromebookたたきが根拠のあるものなのか、過剰反応なのかについては議論があるところだと思うが、実際彼の国ではChromebookがそこそこ売れているのだろう。

例によって例のごとくGoogleとMicrosoftでは儲ける場所が違い、それがMicrosoftをいらだたせているのだと思う。いくら

「WindowsとOfficeがなければPCじゃない!PCじゃなければ仕事はできない!」

と主張したところで誰もSurfaceを買ってくれない。

これがiPadならどうだろう? サードパーティ製の外付けキーボードを使えば、貧弱な(CPUパワーが低い)ノートPC代わりには使えても、デスクトップPC代わりにはならない。プログラムもパソコンと共用することはできない。

 Surface Pro 2であれば、すべてを1台で処理することで、プログラムライセンスも1つでいいし、データを転送する手間もかからないというのも大きなメリットだ。一般的なビジネスシーンにおいては、Surface Pro 2の優位は圧倒的といえる。

via: 新Surface、圧倒的優位なるか?1台で、ほぼすべてのビジネスシーンをカバー (Business Journal) - Yahoo!ニュース BUSINESS

実際に圧倒的に優位なのだが、不幸なことに売上台数にそれがつながらない。同じリング、同じルールで戦えば、Microsoftは無敵に近いのだろうが、ちょっというとグローブをつけリングに上ったはいいが、敵は観客席からパチンコを打ち込んでくる。そんな状態なのだろうか。