題名:巡り巡って
五郎の入り口に戻る
目が覚める。まだ五時前であることを知る。今から朝ごはんをたべてでればちょうど良いのだろうか。あるいは少し早すぎるのだろうか。
などと考えている間に「まあとりあえず」ということでどんどん行動する。冷蔵庫を漁り朝ごはんをたべ、車に乗るとぶるるんと真っ暗闇の中走り出す。こうやって早朝暗い道を一人で走るのは何年ぶりだろうと考える。道が空いているので運転は楽だが、時々無茶苦茶な速度で走っている車がいるので気をつけなければならない。
などと考えていたら高速道路の入り口を通り過ぎてしまった。Apple Mapは私が高速に乗ったと思い込んで案内をする。なるべくその方向に沿って進み、次の入り口で高速に乗る。やれこれで一安心と思ったら、途中ゲートを潜るところで間違えて有人ゲートにはいりそうになる。あわててETCゲートに入ろうとすると開かない。インターホンで
「一度ETCカードを抜いて差してください」と言われる。実家の車なのでETCがそもそもどこにあったか、などと考えているうち見つける。抜き差しするとちゃんとゲートが開いた。
などとやっていたら到着時間が少し遅くなった。出発時は五時四十五分到着予定だったのが六時ごろになっている。これが吉とでるか凶とでるかはわからない。今日の日の出の時刻は調べていないし、そもそも(後でわかったことだが)日の出の前に着く必要があるのだ。
まだ暗いなと思っていながら高速を降りる。新幹線の怪しげな駅がある岐阜羽島という場所があり、その名の出口。しかし羽島とはなんだろう。
などと思っているうち前方にそれはいきなり現れた。


これが今日の目的地、ソーラーアークである。名古屋ー京都間の新幹線に乗ったことがある人は見覚えがあるかもしれない。もう何年前かわからないが三洋電機という会社があり、太陽光発電を一生懸命手掛けていた。その時作ったのがこれ。「三洋電機は太陽光発電を一生懸命やっていますよ」と新幹線を乗る人にアピールする効果は満点だっただろう。しかしそうこうしているうちに三洋電機は女性キャスターをCEOにするなど迷走を続け松下電機に買収され、このソーラーアークにも一時Panasonicの文字があったらしいのだがそれも取り外され。そしてとうとう先日Twitterで「そろそろ取り壊されらしい」という情報が流れた。
これは名古屋に行った際に行かざるを得ない。そう考えて勢いででてきたのだが、さてここからどうしたものか。道沿いに民家が並んでおり、その付近に車を停めれば迷惑以外の何者でもない。少し離れたところに車を停める。そしてあたりが明るくなり始めていることに気がつく。


などと写真を撮っていたのだが、近すぎることに気がつく。車に戻ると場所を移動する。近くにコンビニがあり、駐車場はがらがらである。そこに駐車しまた何枚か写真を撮る。


コンビニに申し訳ないと思い店にはいってコーヒーを買う。再び駐車場からソーラーアークを眺める。もう少し移動すれば、と思いてけてけあるく。トラックが何台か止まっている空き地らしきものがあり、そこから撮影をする。
ふと我に帰ると、12月の寒空の下、カメラをもってわーわーしているのは私だけである。当たり前の話だが、ここに住んでいる人にとっては何年も何十年もあたりまえのように見えてきた風景。


刻一刻と光が変わり、見えている風景が変わる。車に戻ると少し走る。長年見たいと思っていた景色があるのだ。ここに停めれば、おそらく誰の邪魔にもならないだろうというところに止めて写真を撮る。


新幹線からは絶対にみえない裏側である。まさかこんな作りになっていたとは。まあそりゃあ宣伝目的の看板みたいなもんだから、裏側は費用を節約するよねえ。
などと考えながら再度車を走らせる。再び近づいてくるので写真を撮る。



新幹線が通り過ぎていくのを見る。そういえばここしばらく名古屋を過ぎてから寝ていたから新幹線から見てなかったな。
そんなことを考えながら家路に着く。高速道路に乗ったら朝日がちょうど正面に位置する状況がしばらく続く。全く前が見えないのだが、他の人はどうやって運転しているのだろう、などと考えながら安全第一で家路に着く。