題名:巡り巡って

五郎の 入り口に戻る

日付:2006/8/4


真駒内滝野霊 園[ストーンヘンジ&大仏編]: 北海道(2006/7/2)

モアイの群れに圧倒されつつ歩を進めもう一度最初にくぐった門を観る。
入り口
門からしてこの迫力。そしてそこから遠く目をやれば大仏の姿が見えてくるのであった。
猫背
そう。さっきの大仏殿とは異なる大仏があるのだ。そして理由はともかくその手前にはストーンヘンジがある。更に手前にはそれらを作った時の工法、様子が絵 画で示されているのであった。
浪漫
「巨大石柱サークルの浪漫」確かに浪漫かもしれぬ。モアイの浪漫に大仏の浪漫。頭が痛くなってきたが、とにかくそちらに向かっててくてく歩く。どうも大仏 とストーンヘンジの回りに柵があるようだ。さらにはゲートのようなものがあり、そこに係員とおぼしきおじさんが 立っている。私がそこを通ろうとすると

「すいません。ここから先は有料です」

と言われる。いくらですか?と聞けば200円とのこと。お金を払うと「御霊供養大仏施設維持協力金」とかかれたチケットをくれた。
「じっくり観て下さい」
といわれたので、私は元気よく「はい!」と答える。前方にあるものへの期待感で胸ははりさけんばかりだ。それを聞いたおじさん達は少し笑う。そりゃ普通の 人にとっては「じっくり観る」ようなものはないのだろうけど、私の興味は普通とは異なっているのだ。
というわけでまずストーンヘンジに相対する。
ストーンヘンジ
実物は知らないけれど、なんでも実物大なのだそうな。だんだん残り時間が気になってきた私としてはずんずん前に進む。そのうちあるものを見つけた。そりゃ 大きさは本物と一緒かもしれんが、本物にこれはないだろう。
ストーンヘンジの中
しかしここは霊園だからこれでいいのだろう。。そこから視線を180度反対の方向に向ける。するとかなり離れたところにこんな像がある。
遠くからみた像
なんだあれは、と最大限望遠にしてみると
彫像
ギリシャ風だかローマ風だかわからないが、ここまでくるとそれはどうでもいいことのように思えてくる。彫像への愛、それらが痛いほど伝わって来るではない か。しかし何故人が通るエリアからこんなに離れたところにあるのだろう。あるいはまだ手前に何か作るつもりなのか、では何故像だけ造ったのか。と謎が深 まったと ころで大仏殿というか大仏エリアである。
大仏エリア
全体的にはこんな配置。両脇にはこんなものがある。
空のなにか鐘つき堂

先ほどから何人かがこの鐘をついている。それがまるで金属でできた巨大な板をたたいたような不思議な響きを持っている。平たく言えば「ゴーン」という音だ けではなく「ガシャーン」という音が混ざっている。この鐘のどこがそうした音を出しているのか、と悩む暇があれば正面におわす大仏と相対し なくてはならない。
大仏ー正面
どこか鎌倉の大仏を思わせる雰囲気があるが、顔はどう考えても違っている。どこか悲しげな顔にも見える。あるいは猫背の姿勢がそうした印象に拍車を掛けて いるのか。
大仏ークロースアップ
大仏の後ろには(例によって)柱がたっている。
大仏の後ろの柱
そして仏像がいくつか設置されている。しかし大仏の真後ろに廻ったところで私は恐怖に凍り付いた。
neckless
仏像の首が落ちている。みたところ最初から落ちた形で作られたものではなく、外部からの力によって壊された物ではないか。
ふと気が付けば辺りに人気はなく、私は頭の落ちた仏像と大仏の後ろで相対している。ここは北海道。涼しい風が通りすぎると何かいやな予感にとらわれる。急 いでその場所を離れ、こんどはバスの時間に間に合うように元の場所まで戻らなければならない。気が付くと有料エリアの出口付近にはこんな石像がある。モア イの群れをバックにして
何かの彫刻
これはなんだろう、と考えている暇が有れば歩を進めなければならない。今来た道をひたすら戻る。この門から本当の入り口までの間にいる人達は芝生の上で、 あ るいはモアイベンチの上でのんびり過ごしたり、あるいは漏れ聞こえてくる会話からするとモアイの見物に来た人等々のよう。みんな自分の車で来ているからマ イペース。泡喰って急いでいるのは私くらいなものだ。時計をちらちら観ながらひたすら歩を進める。でっかいどー、ほっかいどー。ああ、なんでこんなに足を 動かしても先に進まないのだ。ぜいぜい。 とやっているうちに観たことがある屋根が迫ってきた。をを、あれだあれだ。
というわけで間に合いました。というか15分ほど早めについた。とはいってもここから又何かを見にいこうという気にはならない。公式サイトには「日本庭 園」の写真が載っており金閣寺らしき姿がありとても心引かれるのだが、また時間を気にしながら歩くのはいやである。おとなしく待っているとそのうちバスが 来た。バスに乗り先ほど通ってきた道をまた通る。ああ、文明の利器って素敵。さっきあんなに苦労していた距離が座っているだけであっという間だ。そしてそ のあという間に通り過ぎる像の群れはやはり強烈なのだった。
ビルの上の仏像
おまけ:札幌市内のビル屋上にいた仏像

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注釈