題名:巡り巡って

五郎の 入り口に戻る

日付:2006/5/9


紫峰人形美術館 -後: 愛知県(2006/4/26)

日本の歴史についてあれこれ考え出した私は3階の奥に向かった。なにやら音がするなあと思っていたらこんなものすごい光景が広がっている。

きんきらきん

もう全室きんきらきんである。これが「都踊り」らしい。まるで紅白歌合戦のマツケンサンバを人形で再現したかのようだ。3分おきに 始まるというシーケ ンスがはじまると腰元ダンサーズが動き出すわ、お殿様がでてくるは偉い騒ぎである。静止画ではそのインパクトを伝えられぬのが残念だ。

kinkira2

ふと気が付けば部屋の隅に「三河の海水浴」とかいう表示がある。なんだこれは、と奥に進んでいけば昔の海辺の風景,,にしては変だがとにかくそれらしき風 景がが広がる。
潮干狩り
しかしここがこのように奥まった場所にあるのはやはりこれのせいであろう。

おさいせん

このようにとりあえずお賽銭をおいてしまう光景は日本のあちこちで見ることができるが、理由はとにかくこれはいいなぁと妙な感心を する。
これで800円は安いなあと思いながら4階に上がる。するといきなりこんな看板がある。

collection

よーく観るとCollectionのllが紙をはって直してあり、その下にはrがあったことが分かる。うんうん。よくやりますよ。 この階には実 に真面目な人形のコレクションが展示されており、江戸時代のおひな様とかがごろごろある。貴重なものなのだろうがその面長な顔はなんとなく間延びして見え る。辻村 ジュサブローの人形などもあるのだが、私のようなひねくれものは足早に通り過ぎる。奥に行けば、さっきみたきんきんらきんの光景を上 から見ることができる。その先にすすむと階段があり5階に上ることができる。5階といっても屋上のようだがはて何があるのやら、と思っていけばこんなお堂 がある。

お堂

大分ペンキとかがはげかけている建物だが、ビルの屋上で風雨に吹きさらしだから無理もないかもしれん。扉を開けてみれば
観音様がいた。

観音様

私に観音像の善し悪しなど分かるはずもないが、素朴な彫り方で作られたと思しき像の感じは悪くない。もらった入場券を読めば

「ダム計画で廃村になった岐阜県徳山村より観音様をお祭りしています」

とのことだが。

お堂をくぐり抜けると再び建物の中にはいる。はて、何があるのやらと思っているとこの方達がおわす。ここは桃山御殿なのだそうな。

皇太子

彼らは等身大であり、かつとてもリアルである。東京タワーに置いてあっても驚かないほど。これで一通り見終わったようだ。お帰りは エレベーターで、と書いてある上にはこんな張り紙がある。

笑顔

ううむ、三万体もあったのか、とそのときは思った。今こうして見返してみると、最後に赤字で書いてある「笑顔」という文字が気にな る。いや、た しかにここのスタッフは感じのよい笑顔を私に向けてくれたのだが、このとってつけたような文字は一体なんなのだ。近くにいるこのおじさんも気に なる。誰なのだろうと説明を探したが何も書いてない。

おじさん

というわけで紫峰人形美術館見学はおしまい。これで800円はどう考えても安い。今日は良い物を見たなあ、と思いながらさてお仕事 だ。

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注釈