題名:巡り巡って

五郎の入り口に戻る

日付:2003/7/1


桃巌寺:愛知県-後半(2003/6/21)

「ここから御内陣参観の方は一名につき千円御志納ください」という紙が張られた扉を通るとまた建物の外に出る。通路の先にこんな紙が貼ってある。

「弁才天を信仰すれば弁舌さわやかに知識が豊かになり芸道上達し開運・事業繁栄・家庭円満す。又良縁成就。子宝にめぐまれる。

歓喜佛は右の帳の中央に 屋上のパゴダ塔内には白竜霊神・ラマ佛が祀ってある」

つまるところこれはここから先にある物の説明であろう。「ここでスリッパを脱いでください」などと書いてあるが、スリッパなどどこにもないぞ、と思いながら建物にはいる。するといるのが「撮影禁止」のねむり弁財天様だ。

(これは本堂にあった写真の写真)

ご開帳は正月と5月のはじめという事なのだが、今日も扉は開いている。あるサイトを読むと腰巻きの裾をめくれるということなのだが、そんなことを考えもしなかった。今から考えても別に惜しかったとは思わない。ニコニコ園でめくって懲りたことでもあるし。

その先に進むとまたなにやら正面にある。その前にある賽銭箱にはお祈りの仕方が書かれているのだがそれはこんなのである。

私は基本的に言われたことを素直に聞く性質なのだが、こんなことを何回も唱えようとは思わない。さて、正面の両側になにやらあるぞ、と思い近づけばなるほど。ここはこれがあるから1000円取るのであろう。

さて、まだこれでおしまいではない。再び張り紙があり「屋上パゴダ塔内の雌雄白龍霊神と守護神(ラマ佛)を参詣して下さい」と書いてある。それを見て合点がいく。先ほどうろうろ歩いているときなにやら塔のような物が見えたのだが、それがどこにあるかわかなかったのだ。それはこの上にあったのだな。

スリッパを履き階段を上がる。するとこんな塔がある。

さて、中はと見てみるとこんな物がいる。

真ん中に蛇がいるが、その脇にはなんだかわからない像がある。これがラマ佛なのであろうか。露天は日差しが厳しい。早々に階段を下りる。

これでこの建物の中はおしまい。入ってきたところに戻ると廊下の先に生活に使うようなものがごてごてとおいてあり、普通の家の廊下状態であることに気づく。私にパンフレットをくれた坊さんはなにやら忙しげに話したり歩き回ったりしている。

再び外にでると大仏という矢印に沿って歩く。途中にこんな看板がある。

「慕情観音 眺めているだけで思い出すことがある」

写真ではわかりにくいがこの観音にはいたるところ蜘蛛の巣が張っている。見ていると確かに思い出すことがある。佐和山遊園の偽金閣寺の中にいた変な像に顔の雰囲気が似ている。

そのまま進んで行ったら墓地に出てしまった。あれっと思い少し戻って大仏へ近づく道を探す。ようやく見つかった道を降りると巨大な「名古屋大仏」と対面だ。

目と唇が金色でなにやら不気味なのはいいとして、足下にいる象の群はいったいどうしたことか。また正面にはなにやらの場面が再現されているのではないだろうか。

大仏の前には例によって「浄財」と書かれた箱があるのだがさっき1000円も払ったから大仏様も許してくれるであろう。後ろから大仏などながめてみると妙に人間の修行僧っぽい雰囲気がある。道を挟んだ反対側にはアパートがある。朝外を見ると大仏の後ろ姿と象が見えるアパート。なんだか素敵な気がするが、きっと3日もたてば飽きてしまうのだろう。

では帰ろうと思い外に出るとこんな看板がある。

ううむ。私は果たして寺に認められた参拝客だったのだろうか。まあみせてもらったからいいか。

大通りにでると地下鉄の駅に向かう。地下にダンススタジオがあるらしくなにやらタップダンスの音とかけ声が聞こえてくる。いつの間にかここはすっかりとしゃれたエリアになった。昔学校の帰りにプラモデルを見た小さな店などはもう跡形もないだろう。しかしこの異様な寺はずっと前からこの姿だったしこれからもこのままなのだろう。

おまけ:もらったお守りの中身

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注釈