映画評

五郎の 入り口に戻る
日付:2014/7/1

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シャザム! :Shazam!(2019/5/5)

今日の一言:頑張れ僕らのストロング

今ひとつ調子がでないDCシリーズ。とはいえこの作品はアメリカでの評判が大変よろしい。というわけで期待と不安相半ばする状態で見に行った。

映画の冒頭、メガネの少年がイライラする行動をとって、仙人のような男から力の継承を断られる。そのあと別の少年が出てくる。こちらも見ていてちょっとイライラする。警官を閉じ込め、勝手にデータにアクセスするのってそれくらいの「罰」で許してもらえるんでしょうか。学校のカーストはわかるけど車ぶつけるのって犯罪では、でもって今まで世界中の色々な人に渡さなかった力を、彼が簡単に継承できるのはなぜなんだろう、とか面倒なことを考えてはいかんのだな。

頭の中身が14歳のままスーパーヒーローになるという発想はすばらしいと思う。だから結局(作中でも突っ込まれているが)無駄なことしかしないのもいいだろう。しかしそこでとまってしまっている。ヒーローの友達はありがちな「ヒーローは僕の友達だから、僕が指定したところに来てくれるんだよ」ネタをやり、もうなんといったらいいのか。

さて、今回の敵はマークストロング。これも台詞で説明されるが、シャザムが自分の力を認識していないうちに、やっつけろということらしい。パコパコ殴り合っているうちシャザムは強くなっていくのだが、なぜそうなるかもわからない。なんなんだこの映画は。頑張れ、ストロング。この映画に真っ当な結末を迎えさせられるのは君だけだ! その鬱陶しいガキどもを一掃するんだ!

しかし悲しいかな私の願いは届かない。いつも思うけど、こういうヒーロー同士の殴り合いは普通にやっているうちは絶対決着つかないんだから、あまり長くやるのはどうなんだろうね、と思っているうちやはりストロングがやっつけられ、どうでもいいエンディングを迎える。


アリータ:バトル・エンジェル :ALITA: BATTLE ANGEL(2019/3/1)

今日の一言:イケメン無罪

空に一つだけ都市が浮かんでおり、下の住人はなぜか皆そこに行きたいと思っている。下も荒れてるとはいえそんなに悪いところに見えないがなあ、という具合にこの映画は観客を置き去りにしていく。

そこに落ちてきた美少女。拾ったのがクリストフ・ヴァルツ。この映画の価値は彼の「優しくも悲しみをたたえた表情」につきる。

他は全てがペラペラで一文の価値もない。突然イケメン青年が現れアリタくんは惚れるのだがこの青年顔の作り以外に存在意義がない。自分も結局追い剥ぎで悪い奴の手先になって有田を罠に追い込むのだが、それを大して反省する様子もない。なのに有田くんはやたらとこの男に入れ込む。その入れ込み方にヤンデレの気持ち悪さがあればまだ金をもらえる芸になったのだろうが、そこまでの徹底もない。

経緯はよく覚えていないが、ローラーゲームもどきに有田が出場する。日米対抗ローラーゲームってかすかに覚えている。本家はプロレスまがいの見世物だったがよく映画で使われるなあ。この場面、チープなCGが動くだけであくびが出る。あのね、君たち。トム・クルーズの爪の垢でも(以下省略)

えっ、まだ話が進んでないのに時間が(つまり何度も時計を見たのだ)というところで、唐突に話は終わる。昨今珍しい3D上映といい、とにかく観客から金を搾り取るつもりか。続編で稼ごうというのもいいけど、こんな出来では誰も見ないよ。私の予想では空中都市も上でみている男の正体が明かされることはないと思うのだけど。


クリード 炎の宿敵 :CREED II (2019/1/20)

今日の一言:30年前

この映画の下敷きとなっているロッキー4は1985年公開とのこと。当時の私はまだあまり映画を観ていなかったが「しょうもない映画だなあ」と思った記憶はある。

それから34年。ソ連はなくなりロシアとなり、共産主義時代の地味な町並みはラスベガス底抜けの華やかさになった。当時この変化を誰が想像できただろう。とはいえ、最後に観衆が米国のボクサーに歓声を送るところとはあいかわらずのロッキーシリーズ。思えば当時は新入社員で独身だったか。一口に30年といっても、、と映画に関係ないことを考えていたのには理由がある。

ロッキー4はロッキーシリーズの行き詰まりを「米ソ冷戦」に押し付けることで成り立った映画だった。このクリード2はいったい何を目指したのだろう。ただぼんやりしている。

思えばロッキー4の方が珍品の楽しさがあったか。この映画にはいろいろな要素はあるが、バラバラ。娘に母親の聴覚障害が遺伝するところとか、そもそも娘とか、相手側の嫁事情とか。別にそんなものなくても「強いやつにやられて復活する」でいいと思うのだが。

敵役はただのマザコンロボットで人間っぽくない。戦いが始まる。時計をみるとまだ1時間。ということは負けるな。そのあとお約束通り復活して勝つのだが、なぜ復活したのか、なぜ強くなかったのか観客である私には伝わってこない。だから最後の勝利にはあくびしかでない。

唯一良いのはクリードのどこか愛嬌のある情けなさ。これだけは金の取れる芸と思うが。


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注釈