映画評

五郎の 入り口に戻る
日付:2011/6/28
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シャン・チー/テン・リングスの伝説 :SHANG-CHI AND THE LEGEND OF THE TEN RINGS(2021/9/5)

 

今日の一言:東西ドラゴン対決

いや、昔から不思議に思っていたんですよ。欧米でDragonといえば羽の生えたリザードン。中国でDragonといえば空飛ぶマンダかキングギドラの首一本。日本だと中日ドラゴンズで、金鯱?

というわけでだがどうだか知らないが、映画の最後は画面上で東西ドラゴンががおがおと喧嘩をする。しかしCGだから「うん。怪獣映画だね」としか思わない。魔物を閉じ込めた蓋を守っている平和な村。そこに「蓋の向こうには嫁さんがいるんだ」と信じ込んだオヤジが乗り込んでくる。お互い喧嘩を始めるのだが、魔物が飛び出てしまい「協力しないとみんな死ぬ」といわれ、乗り込んできた「悪者」たちがあっさり協力し始めるところがかわいい。

あとはオークワフィナ。私の中では大桑雛わざとらしくなく、ちょっと力が抜けた振る舞いでこの映画が「ありきたりな映画」に陥るのを少し防いでくれたと思う。Hotel Californiaの絶唱はいつか試してみよう(そんな機会がないことを祈るが)

逆にいえばそれくらいしか良いところがなかった。主役は絵に描いたような美男子でないとこと無駄に筋肉ムキムキでないところはよい。しかし悪くないのだが、よくもない。他のストーリーも同様。いや、そもそもヒーロー物にそんなの期待する方が無理だという意見もあろう。

そう考えると私の中でMCU映画に対するハードルが勝手に上がっていることに気づく。全てのMCU映画とは言わないが、時々「をを、こんな視点があったか」と驚かせてもらった。残念ながらこの映画にはそうた要素が存在しない。そもそも主人公は何がしたいのか、とか大桑雛の特技がちょっとやっただけの弓矢って何?とかとにかく残念な要素に満ち溢れている。聞くところによると検閲を通るため思いっきり中国の意向を取り入れた挙句、中国では公開されていない、と。いかにもそんな感じ。

アベンジャーズが終わった後MCUがどう展開していくかはこれからの物語。期待半分不安半分で見守ることにしよう。


HOUSE ハウス(2021/8/6)(1000円)

 

今日の一言:大林監督の始点と終点

名前だけは知っていたが未鑑賞。もうすぐ見放題期間終了の字幕にせかされ、Amazon Primeで鑑賞

映画が始まってすぐ「ちょっと待て」と出演者を確認する。なんと大女優というか有名人が目白押しである。そういえば最近池上季実子って何してるんだろう。あれこの可愛い子は、、なんと大場久美子。それに懐かしの南田洋子。どうでもいい男は尾崎清彦にへんなおじさんとして小林亜星。みんな若いなあと思って考えればもう四十四年前かあ。。

話の筋は単純そのもの。演劇部の女子高生七人が夏合宿のために池上季実子のおばちゃまの家に行く。そこでひとりずつ家に食べられてしまう。以上。

この映画は大林宣彦監督の劇場用初作品なんだそうな。でもって見ていると思い浮かぶのは同監督の最後の作品「海辺の映画館―キネマの玉手箱」両者を比べると、結局監督がやりたかったことが最初から最後まで変わらなかったのだなと思う。よくわからないストーリー。チープな特殊効果。美少女。監督自身の出演にピアノ、そして女優を裸にすることへのこだわり。いや、もちろん間に尾道3部作を作ったりしていたのだが。

とはいえこの作品では画面に若い力がみなぎっている。それは出演者だけでなく、監督も。主人公の継母は出演時常に布をひらひらさせているし高校生はきゃーきゃー騒ぐ。監督は女性をかわいく、美しく撮影することに異常な情熱を傾けており、剥き出しの熱意が画面から伝わってくる。

対するに最後の作品にも監督の熱意はあった。反戦という。しかしその熱意は記号として羅列されるばかりで、画面から観客たる私には伝わってこなかった。反戦ね。はいはい。それは彼が最後に縋った錦の御旗だったか。

そんなことを考えているうち映画は静かに唐突に終わる。私はこの映画に関係した人たちのその後の人生をぼんやり思い返す。



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注釈